『新ジャングルの王者 ターちゃん』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
アフリカのジャングルで野生児として育った日本人青年・ターちゃんと、彼を探しにやってきた婚約者ヂェーン。文明を知らぬターちゃんと常識人のヂェーンが織りなすドタバタギャグを軸に、次々と現れる敵や困難に立ち向かう。当初は脱力系コメディだったはずが、徐々にバトル要素が前面に押し出され、やがてターちゃんは格闘技を極め、地球の命運を賭けた戦いに身を投じていく……。
徳弘正也といえば、『狂四郎2030』で見せた過激な下ネタと暴力描写で知られる作家だが、本作はその作風を少年ジャンル向けに昇華させた代表作である。序盤はターちゃんの天然ボケとヂェーンのツッコミが生み出すテンポの良いギャグが魅力ですが、物語が進むにつれバトル漫画としての側面が強まり、最終的には「地上最強の生物」を目指す格闘トーナメントや環境破壊を企む組織との死闘が展開される。この振り幅の激しさこそが本作最大の特徴だ。ギャグとシリアスの緩急、下品さと熱さの同居。そして何より、ヂェーンというヒロインの存在感である。彼女は単なる添え物ではなく、ターちゃんと対等に物語を牽引し、時に彼以上の活躍を見せる。
ジャンプ黄金期の異色作として、今なお語り継がれる一作です。笑って、燃えて、時に呆れる。この混沌を受け止める覚悟があるなら、ページを開いてみてください。
まだ読んでいないあなたへ
ジャングルを舞台にした冒険活劇だと思ってページを開いたら、5秒で裏切られます。
主人公ターちゃんは確かに野生児で、確かに動物と話せて、確かに怪力なんです。でもこの男、見た目は筋骨隆々なのに性格が異様に善良で、奥さん想いで、敵に対しても容赦なく優しいんですよ。そのギャップが最初は笑いを誘うんですが、読み進めるうちに「あれ、これ本気で熱い話じゃないか」って気づく瞬間が来る。そこからもう止まらないんです。
徳弘正也という作家は、ギャグとシリアスの配分が天才的なんです。1ページ前まで腹を抱えて笑っていたのに、次のページでは拳を握りしめている。キャラクターたちが命懸けで戦う理由がちゃんとあって、その覚悟を描く筆致が容赦なく真っ直ぐなんです。ギャグ漫画の皮を被った、本物の冒険活劇。
しかもこの作品、敵キャラが圧倒的に魅力的なんですよ。最初は憎たらしいほど悪辣なのに、戦いを経て彼らの背景が明かされると、気づけば応援してる。ターちゃんという存在が、相手の人間性を引き出していく過程が、もう何度読んでも胸が熱くなる。
全12巻という読みやすさも完璧です。無駄な引き延ばしは一切ない。最初から最後まで、ずっと面白い。笑って、驚いて、泣いて、そして最後には「ああ、良い漫画を読んだ」って心から思える作品なんです。
騙されたと思って1巻だけ読んでみてください。ジャングルの奥に、本物の冒険が待ってます。