鉄牌のジャン!』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

この作品について

超人的な打牌速度と読みで「鉄牌のジャン」と恐れられた伝説の雀士・ジャンが、謎の事故で記憶を失い、顔に包帯を巻いた姿で現代の裏麻雀界に舞い戻る。かつての仲間も敵も彼の正体に気づかぬまま、ジャンは再び卓を囲み始める。しかし記憶喪失の彼は、なぜか自分が「弱い」と思い込んでいた……。

西条真二といえば『哲也 -雀聖と呼ばれた男-』で玄人筋から絶大な支持を得た麻雀漫画の第一人者だが、本作はその作風を踏襲しながらも、まったく新しい切り口を提示している。記憶を失った最強雀士という設定は、彼が持つ技術の一つ一つを読者に「再発見」させる構造を生み出した。ジャン本人が自覚しないまま繰り出す超絶技巧を、対戦相手が驚愕と共に解説する——この逆説的な見せ方が、従来の「師匠が弟子に教える」形式よりも遥かにスリリングです。竹書房の近代麻雀誌で連載された本作は、全7巻という凝縮された構成の中に、西条流の心理戦と牌譜の緻密さを詰め込んでいる。

記憶を失っても、指が覚えている。麻雀漫画でこれほど「身体性」を感じさせる作品は稀です。

まだ読んでいないあなたへ

麻雀漫画で「正義」を描くって、相当な覚悟がいるんです。

主人公のジャンはプロ雀士で、見た目は怖面の不良。でも彼が卓につく理由は「勝ちたいから」じゃない。「弱い者を守るため」なんです。イカサマ師に食い物にされている素人を救うために、あえて危険な賭場に乗り込む。自分が勝つことより、誰かを助けることを選ぶ。そんな主人公、他にいますか。

この作品の凄みは、麻雀の緊迫感と人間ドラマが完璧に融合しているところ。牌を切る瞬間の静寂、読み合いの息苦しさ、そして一発の痛快さ。それが全部、誰かのための戦いになってるんです。ジャンが卓を囲む相手は、ただの敵じゃない。それぞれに事情があって、それぞれに人生がある。だから勝負の後に残るものが、ただの勝敗じゃなくなるんです。

西条真二先生の描く表情が、また圧倒的。一枚の手札を見つめる目、牌を掴む指先、そこに全ての感情が詰まってる。セリフがなくても分かる。この人は今、何を賭けているのか。何を守ろうとしているのか。

麻雀のルールを知らなくても大丈夫。むしろルールを知らない人こそ読んでほしい。ここにあるのは、一人の男が信念を貫く物語なんです。牌は、その意志を伝える言葉に過ぎない。

7巻完結。読み終えたとき、あなたは確実に誰かのために戦える人間に憧れます。

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