クマーラジーヴァ/羅什()』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

この作品について

四世紀末、西域の亀茲国に生まれた鳩摩羅什(くまらじゅう)。インド僧を父に、亀茲の王女を母に持つ彼は、幼くして仏典を暗誦し、やがて中国全土にその名を轟かせる高僧となる。だが彼の生涯は、単なる聖者伝ではない。強国の政治に翻弄され、戦乱に巻き込まれ、ときに囚われの身となりながらも、サンスクリットの原典を漢訳し続けた翻訳僧としての苦闘の記録である……。

くさか里樹が潮出版社「希望コミックス」で描くのは、仏教伝来史における最重要人物の一人でありながら、一般にはあまり知られていない羅什の実像です。彼が訳出した『法華経』や『金剛般若経』は、今日まで東アジア仏教の根幹を成す経典であり、その翻訳は単なる言語変換ではなく、異文化を橋渡しする壮大な知的営為でした。本作が優れているのは、羅什の翻訳という行為を、政治的思惑と信仰の狭間で揺れる人間ドラマとして描き出している点にあります。精緻な時代考証と、登場人物それぞれの立場に寄り添った視点の多層性が、歴史の「なぜ」を読者に問いかけてくる。

既刊6巻、Web Comic Tomで連載中の本作は、仏教史に新たな光を当てる快作です。翻訳という営みの困難と尊さを、これほど説得力をもって描いた作品はほかにありません。

まだ読んでいないあなたへ

仏典を訳した男の物語が、なぜこんなにも胸を打つのか。

くさか里樹が描く『クマーラジーヴァ/羅什』は、4世紀に生きた伝説の翻訳僧の生涯を追った歴史漫画なんです。既刊6巻、現在も連載中。彼が中国に伝えた経典は、1600年経った今も私たちが知る仏教の土台になっている。つまり、この男がいなければ日本の仏教も、今とはまったく違う形だったかもしれないんですよ。

言葉を別の言葉に置き換える――ただそれだけのことが、どれほど困難で、どれほど崇高な行為か。羅什は生涯をかけて、サンスクリット語の経典を中国語に訳し続けました。一語一語に込められた仏陀の真意を損なわず、しかも読む者の心に届く言葉を選び抜く。その苦闘と覚悟が、くさか里樹の精緻な筆致で描かれていくんです。

この作品の凄みは、宗教を扱いながら説教臭さが微塵もないところ。描かれるのは、信念のために国境を越え、時代の荒波に翻弄されながらも、ただひたすら「正しく伝える」ことに命を懸けた人間の姿なんです。彼が訳した言葉の数々は、形を変えながら現代にまで生き続けている。それってとんでもなく壮大な話じゃないですか。

希望コミックスから既刊6巻。潮出版社のWeb Comic Tomで現在も連載中です。歴史に名を刻んだ翻訳者の、誰も知らなかった人生がここにあります。

巻一覧(発売順)6

よくある質問

『クマーラジーヴァ/羅什()』は全何巻?

現在6巻まで刊行中です。

『クマーラジーヴァ/羅什()』の作者は誰?

くさか里樹先生の作品です。

『クマーラジーヴァ/羅什()』の出版社は?

潮出版社(希望コミックス)から出版されています。