『その町の一文字さんが笑うとき プチキス』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
潮風が香る町に、ひとりの女性がいる。ださいと言っていい服を着て、真一文字に口を結び、愛想笑いをしない。突然の病で仕事を失った人、SNSで孤独を抱える人、「もう頑張らなくていい」と家族に告げられた人——そんな人々が彼女のもとを訪れる。彼女は何者なのか。
立樹まやは講談社プチキスで、オムニバス形式の連作を紡いでいる。一話ごとに異なる訪問者を描きながら、その中心にいる一文字さんという存在が少しずつ浮かび上がってくる構造だ。既刊3巻。この形式が効いているのは、読者が一文字さんの正体を知る前に、彼女が発する言葉の重みを先に体感できるからです。説教臭さがない。ただ、まっすぐな瞳で相手を見つめ、必要な言葉だけを口にする。その姿が、各話の主人公たちの心に——そしておそらく読者の心にも——静かに染み込んでいく。「明日も生きてゆくためのエール」という惹句は、決して誇張ではありません。
疲れたとき、少しだけ立ち止まりたいとき。この町を訪ねてみてください。
まだ読んでいないあなたへ
愛想笑いを一切しない女性が、海の町にいるんです。
ださいと言われかねない服を着て、真一文字に口を結んで、それでも目はまっすぐこちらを見ている。この一文字さんという人に出会うと、みんな何かが変わり始める。病気で仕事を失った人、ネットでどれだけ発信しても誰にも届かず孤独を抱えた人、家族から「もう無理しなくていいよ」と優しく諦められた人。そういう人たちが、彼女の前では少しずつ本当の顔を取り戻していくんです。
作者の立樹まやさんが描くのは、取り繕わない人間の尊さ。一文字さんは何も解決してくれません。ただそこにいて、愛想を振りまかず、でも見捨てない。その姿が、疲れた心にどれほど響くか。「頑張れ」でも「大丈夫」でもない、もっと静かで深い何かが、潮風と太陽の光と一緒にページから流れてくるんです。
読み終わると不思議なことに気づきます。誰かに認められなくても、誰かの期待に応えられなくても、明日はまた来るんだと。一文字さんが笑うとき、それは誰かが自分を許せた瞬間なんです。
既刊3巻。今日一日を終えるのがやっとだったあなたに、そっと手渡したい作品です。
巻一覧(発売順)全3巻
よくある質問
『その町の一文字さんが笑うとき プチキス』は全何巻?
現在3巻まで刊行中です。
『その町の一文字さんが笑うとき プチキス』の最新刊は?
最新刊は第4巻(12月12日(金)発売)です。
『その町の一文字さんが笑うとき プチキス』の作者は誰?
立樹まや先生の作品です。
『その町の一文字さんが笑うとき プチキス』の出版社は?
講談社から出版されています。