『魔法使いの嫁』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
家族に売られた少女チセは、オークションで異形の魔法使いに買い取られ、イギリスの片田舎へと連れて行かれる。彼女を落札したのは、骨頭に角を生やした人ならぬ姿のエリアス・エインズワース。彼はチセを弟子として、そして将来の花嫁として迎え入れる。人間社会に居場所を持たなかった少女と、人の心を持たぬ魔法使い。妖精や精霊が息づくブリテン島を舞台に、ふたりの奇妙な共同生活が始まる……。
ヤマザキコレのデビュー作にして代表作である本作は、Comic Bladeでの連載開始から10年を超え、既刊23巻を数える。2015年に第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞し、2017年にはWIT STUDIOによるアニメ化も果たした。少年誌掲載でありながら、年齢差・種族差を超えた関係性を丁寧に描き出す手腕は、国内のみならず海外でも高い評価を得ている。Seven Seas Entertainmentから英語版が刊行され、アメリカを中心に読者層を広げた事実がその証左だろう。単なる異類婚姻譚ではなく、傷を負った者同士が互いを理解し、変わっていく過程を描くドラマとして成立している点が本作の核です。ケルト神話や民間伝承を下敷きにした世界観は緻密で、魔法という題材を扱いながらも、生活の手触りを失わない。
人と人ならざるものが寄り添う物語を求めているなら、この一作を避けて通ることはできません。
まだ読んでいないあなたへ
既刊23巻、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞。
自分の命を競売にかけた15歳の少女が、落札されて連れて行かれた先は、霧に包まれたイギリスの田舎町でした。彼女を買ったのは、骨の頭を持つ異形の魔法使い。彼は少女に告げるんです。「君を弟子にする。そして、嫁にする」と。
この作品は「魔法」を絶対に便利な道具として描きません。むしろ、魔法とは人と人ならざるものが隣り合って生きる世界の「息遣い」そのもの。妖精が庭先で悪戯をし、ドラゴンが静かに時を刻み、人の見えないものが確かにそこにいる——そんな世界で、誰からも必要とされず生きる意味を見失っていた少女が、初めて「居場所」を手に入れていく過程が、恐ろしいほど繊細に描かれているんです。
師匠の魔法使いは、弟子を愛おしむように見守りながら、決して踏み込んではいけない境界線をわきまえている。年の差も、種族の違いも、過去の傷も、すべて抱えたまま二人が少しずつ歩み寄る距離感が、読んでいて胸を締め付けるんですよ。
人間と非人間が共存する英国の魔法世界を舞台に、「大切にされる」ことを知らなかった少女の再生を描く物語。ファンタジーでありながら、これほど人の心の機微を描く作品はそうありません。
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よくある質問
『魔法使いの嫁』は全何巻?
現在23巻まで刊行中です。