駅から5分』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

記憶を失った女性が、駅から徒歩5分の小さなアパートで目覚める。自分が誰なのか、なぜここにいるのか、何もかもが謎のまま。手がかりは、部屋に残されたわずかな私物と、パソコンに残るインターネット掲示板の書き込みの履歴だけ。やがて彼女は、自分が会社を解雇されたこと、弓道に打ち込んでいたこと、そして誰かに一目惚れしていたことを知る……。

Chorus新人賞を受賞した倉持房子の代表作である本作は、2000年代初頭のインターネット黎明期を背景に、記憶を失った主人公が自分自身を探す過程を丁寧に描いた作品です。掲示板という当時としては新しいツールを物語の核に据えながら、弓道という日本の伝統文化や、母と娘の関係性といった普遍的なテーマを織り交ぜ、単なるミステリーに終わらない深みを持たせています。日常の中に潜む喪失と再生を静かに見つめる筆致は、女性読者の共感を集め、映画化もされました。既刊3巻という短い尺の中で、記憶という曖昧なものに寄り添いながら、人が人を愛する理由を問い直す作品です。

まだ読んでいないあなたへ

Chorus新人賞第1回受賞作。

しかも映画化。

記憶を失った女性が、ふと立ち寄った弓道場で見かけた男性に一目惚れするんです。ただ、この作品が凄いのは、そこから先の展開が一切読めないところなんですよ。解雇、インターネット掲示板、母の愛——一見バラバラに見える要素が、ページをめくるたびに一本の糸で繋がっていく。

倉持房子さんは「おひとよしの猫」でも証明済みですが、人間の弱さと強さを同時に描くのが本当に上手いんです。記憶がないって、怖いじゃないですか。自分が誰かも分からない。でも、だからこそ見えてくるものがある。失った過去より、今目の前にいる人の方が大切になる瞬間があるんです。

しかもこの時代、インターネット掲示板がまだ新しかった2000年代初頭の空気感が、今読むと逆に新鮮なんですよ。スマホもSNSもない時代に、人と人がどうやって繋がろうとしていたか。

弓道という静謐な世界を舞台に、激しく揺れ動く心を描ききった全3巻。韓国・中国・台湾でも翻訳されて、言葉の壁を超えて読まれ続けている理由が、きっとあなたにも分かります。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『駅から5分』は全何巻?

全3巻で完結済みです。