花宵道中』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

吉原——夜ごと灯りが揺れる花街で、朝霧という名の花魁が生きている。客を取り、酒を酌み交わし、褥を共にする。それが彼女の日常だ。だが朝霧には、ひとつの特異な才能があった。肌を重ねた相手の「死」が視えてしまうのである。避けようのない運命を知りながら、それでも人は誰かを愛さずにいられるだろうか……。

宮木あや子が「女性セブン」に発表した本作は、2004年から2009年にかけて連載され、第10回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した。吉原を舞台にした漫画は数多いが、死の予知という設定を通して「愛すること」の意味を問い直す構成は独特です。朝霧が視るのは、単なる未来ではない。彼女が視てしまうのは、その人の終わりという絶対的な事実だ。にもかかわらず、彼女は誰かに惹かれ、誰かを想わずにはいられない。その矛盾こそが、本作の核にある悲劇性であり、同時に人間の業の深さを描き出している。成熟した女性読者に向けた筆致は、感傷に流れることなく、運命に抗えぬ者たちの生を静かに見つめます。

2014年には実写映画化され、海外でも多言語に翻訳されるなど、国内外で評価を得た作品です。既刊6巻。夜の闇に咲く花の、儚くも烈しい物語を、ぜひその目で確かめてください。

まだ読んでいないあなたへ

吉原の花魁の、一夜だけの物語なんです。

「花宵道中」は、江戸の遊郭・吉原を舞台にした連作集。主人公は毎話変わります。ある夜は年若い禿、ある夜は一世を風靡した花魁、またある夜は彼女たちに恋した男たち。それぞれが一晩のうちに経験する、切なくも濃密な時間を描いていくんです。

遊郭という華やかさと残酷さが同居する場所で、女たちは自分の意志とは無関係に売られ、名前を変えられ、誰かの慰みになることを強いられる。でもこの作品が描くのは、そんな境遇に置かれながらも、なお誇りを持ち、時に激しく愛し、時に静かに諦め、それでも生きていく人間の姿なんです。

宮木あや子の筆致は容赦がありません。美しい着物の下に隠された傷、客を迎える笑顔の裏にある絶望、そして誰にも言えない本当の想い。それらを一切ごまかさずに、でも決して下品にならない筆で描き切っています。だからこそ、読後に残るのは単なる悲しみじゃなくて、彼女たちが確かにそこに存在したという実感なんです。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞し、映画化もされた本作。既刊6巻、一晩ごとに積み重なる人間の業と美しさを、ぜひその目で確かめてください。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『花宵道中』は全何巻?

全6巻で完結済みです。