『百器徒然袋 鳴釜 薔薇十字探偵の憂鬱』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
次巻発売情報
このシリーズは完結済みです
この作品について
昭和三十年代の東京。奇妙な事件と怪異が交錯する街で、薔薇十字探偵と呼ばれる人物が謎を解きほぐしていく。京極夏彦の小説世界を清水A霧花が漫画化した本作は、ミステリーの論理と妖怪譚の幻想が渾然一体となった異形の探偵譚だ。事件の背後にあるのは人の心の歪みか、それとも本物の怪異なのか……。
京極夏彦といえば『魍魎の匣』で知られる妖怪ミステリーの巨匠だが、本作はその「百器徒然袋」シリーズを原作とする。清水A霧花の筆は、京極作品特有の饒舌な語りと複雑な論理展開を、視覚的な演出で整理し直す。コマ割りと台詞の配置が絶妙で、読者は膨大な情報量に圧倒されながらも、確実に物語の核心へと導かれます。第10回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞したのも頷ける。京極ワールドの濃密さを損なわず、しかし漫画として成立させる技量は、この作家ならではのものでしょう。
既刊6巻。海外でも翻訳され、日本の妖怪文化と本格ミステリーの融合に驚きの声が上がっています。怪異と人間の境界を問う、唯一無二の探偵譚をぜひ。
まだ読んでいないあなたへ
文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞。
この受賞が意味するのは、単なる「面白い漫画」ではないということなんです。京極夏彦原作、清水A霧花作画による本作は、1950年代の東京を舞台に、器物にまつわる怪異と人の心の闇を描く連作ミステリー。既刊6巻という読みやすい巻数ながら、一度手に取ったら最後、あなたの「漫画とはこういうもの」という固定観念が音を立てて崩れていきます。
「百器徒然袋」という副題が示すとおり、本作に登場するのは茶釜や古道具といった器物です。それらにまつわる不可解な出来事を、薔薇十字探偵が解きほぐしていく。でも、ここで解き明かされるのは単なるトリックじゃないんですよ。人がなぜそう思い込んだのか、なぜそう行動せざるを得なかったのか。心の襞に分け入るような問いかけが、読むたびに静かに胸に刺さってくるんです。
戦後間もない東京の空気感が、清水A霧花の緻密な画で息づいています。光と影の使い方、人物の表情のわずかな変化、コマ割りのリズム。すべてが物語を語っている。台詞で説明しすぎない、絵で魅せる漫画の真骨頂がここにあります。
京極夏彦の小説を知っている人なら、あの独特の世界観が漫画でどう表現されるのか気になるはず。知らない人なら、なおさら先入観なく楽しめる。ミステリーとして、心理劇として、そして時代の記録として、複数の読み方ができる作品です。
読み終えた後、あなたの中に静かな余韻が残ります。それは謎が解けたすっきり感ではなく、人間というものの不思議さ、哀しさを見つめた後の、どこか温かい戸惑いなんです。
巻一覧(発売順)
よくある質問
『百器徒然袋 鳴釜 薔薇十字探偵の憂鬱』は全何巻?
全6巻で完結済みです。