異世界失格』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

この作品について

異世界に転生したのは、自殺願望を抱える青年だった。死にたくて仕方がない男が、異世界という舞台で何度も死のうとするが、その度に周囲の人々に救われ、巻き込まれ、生きる羽目になっていく。死にたい男と、彼を放っておけない異世界の住人たち。この奇妙な組み合わせが生む物語は、笑いと切なさが同居する独特の味わいを持つ……。

やわらかスピリッツで2019年から連載され、既刊14巻を数える本作は、異世界転生というジャンルに「死生観」を持ち込んだ異色作だ。転生ものといえば、新しい世界で無双する快楽が定番だが、この作品の主人公は生きることに興味がない。にもかかわらず周囲が彼を必要とし、結果として冒険に巻き込まれていく構造は、従来の転生ファンタジーへのアンチテーゼでもある。野田宏の脚本と若松卓宏の作画は、重いテーマをユーモアで包み込み、読者を不思議な読後感へと導きます。次にくるマンガ大賞Webマンガ部門にノミネートされ、2024年にはアニメ化も果たした本作は、海外でも台湾で刊行されるなど、その評価は国境を越えている。

「生きたくない」という主人公の願いが、異世界の人々との出会いでどう変わるのか。その答えを確かめたいなら、今すぐ手に取るべきです。

まだ読んでいないあなたへ

既刊14巻。

異世界に転生したのは、あの太宰治なんです。

『人間失格』の作者が異世界に飛ばされたら何が起きるか。想像しただけで笑えてきませんか?でもこの作品、ただのコメディじゃないんですよ。死にたがりの文豪が、魔法も冒険もある世界で「生きる意味」を問い直していく。その過程で見せる太宰の表情が、あまりにも人間臭くて、胸が痛くなるんです。

野田宏が描く太宰は、皮肉屋で面倒くさくて、でも誰よりも繊細。若松卓宏の作画がその繊細さを見事に捉えていて、コミカルな場面とシリアスな場面の振り幅が凄まじい。笑っていたはずなのに、次のページで息が詰まる。この緩急が癖になるんです。

異世界転生ものって、だいたい主人公が前向きに成長していくじゃないですか。でもこの作品は逆。死を願っていた人間が、生きることの意味を探して苦しんでいく。その苦しみ方が、現代を生きる私たちの悩みと不思議なくらい重なるんですよ。

2024年にアニメ化もされて、次にくるマンガ大賞にノミネートされた理由がわかります。既存の異世界転生ものに飽きた人ほど、この作品の新しさに驚くはずです。

太宰治を知らなくても大丈夫。一人の人間が「生きる」ことに向き合う物語として、心に刺さってくる作品です。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『異世界失格』は全何巻?

現在14巻まで刊行中です。