『潜熱』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
次巻発売情報
このシリーズは完結済みです
この作品について
野田彩子が描く、日常に潜む感情の機微。Hibana誌上で2015年から2017年まで連載された本作は、既刊3巻ながら第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞し、2019年には映画化も果たした。青年層を対象としたドラマ作品でありながら、派手な事件も劇的な展開もない。あるのは、誰もが経験したことのある、あるいはこれから経験するかもしれない、人と人との距離感だ。
野田彩子の筆致は、読者を物語の中に引きずり込むのではなく、そっと隣に立たせる。登場人物たちの何気ない仕草、視線、言葉の選び方――そこに滲む感情を、彼女は独特のタッチで掬い取ります。青年漫画というフィールドで「スライス・オブ・ライフ」を描くことの難しさは、読者が日常から逃避するために漫画を手に取るという前提との戦いでもあるのですが、本作はそこに真正面から挑んでいる。人間関係の中で自己を発見していく過程を、説明過多にならず、かといって不親切でもない絶妙な距離感で提示する手腕は、文化庁の評価も納得です。
既刊3巻。短い巻数の中に、確かな手応えが詰まっています。日常を描いた作品に何を求めるかは人それぞれですが、少なくとも「潜熱」というタイトルが示す通り、表面には現れない熱量が、ページの向こうで静かに燃えています。
まだ読んでいないあなたへ
既刊3巻。
文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。
この漫画、「何も起こらない」んです。大きな事件も劇的な展開もない。なのに、読み終わったとき、胸の奥がじわりと熱くなって、自分の人生を見つめ直さずにはいられなくなる。そういう作品なんですよ。
野田彩子が描くのは、あなたの隣にいるかもしれない誰かの日常です。朝起きて、誰かと言葉を交わして、小さな選択を重ねて、また眠る。ただそれだけの毎日が、こんなにも尊くて、こんなにも切なくて、こんなにも美しいものだったのかと気づかされるんです。
独特のタッチで描かれる表情の機微が凄まじい。言葉にならない感情が、ほんの数ミリの線の揺らぎで伝わってくる。会話の行間に漂う空気まで、ページから立ち上がってくるんです。
人は誰かと関わりながら、少しずつ自分を知っていく。傷つけ合いながらも、理解し合おうとする。そのもどかしさと温かさを、これほど繊細に、これほど真摯に描ける人はそういません。
読んだ後、いつもと同じ景色が違って見える。そんな体験をさせてくれる稀有な作品です。
巻一覧(発売順)
よくある質問
『潜熱』は全何巻?
全3巻で完結済みです。