水上悟志短編集「放浪世界」』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

『惑星のさみだれ』で知られる水上悟志が、2005年から2008年にかけて「ヤングキングアワーズ+」で発表した短編群を収録した作品集。既刊4巻。日常に突如として侵入する異質な存在——それは時に人ならざるものであり、時に常識の外側にある価値観を持つ他者だ。ごく普通の家族や友人関係の中に、不条理でシュールな出来事が紛れ込む。その奇妙さを登場人物たちは驚くほど自然に受け入れ、淡々とした会話を交わしていく。読後に残るのは、笑いとも戸惑いとも言い難い、不思議な余韻である。

第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞したこの作品は、水上悟志の作家性を最も純度高く示す一冊です。長編『惑星のさみだれ』が壮大な物語構造と熱い人間ドラマで読者を魅了したのに対し、本短編集は一話完結の形式で、日常と非日常の境界線を曖昧にする作者の感性が遺憾なく発揮されている。コメディとしての面白さと、どこか哲学的な問いかけが同居する独特のバランス。キャラクターの表情や間合いから滲み出るユーモアは、一見シンプルな絵柄の中に豊かな情報量を宿しています。

水上悟志というフィルターを通して描かれる「日常の奇妙さ」を、ぜひ体験してください。

まだ読んでいないあなたへ

文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞。

この賞を受けた短編集に、あなたは何を期待しますか? 重厚な人間ドラマ? 社会派テーマ? 水上悟志の『放浪世界』は、そのどちらでもないんです。ここにあるのは、日常にぽっかり空いた穴から顔を覗かせる「奇妙なもの」たちとの、不思議な距離感なんですよ。

たとえば、ある日突然家に居座った謎の生物。追い出そうとしても動じない。でも害もない。じゃあどうする? そんな「困ったけど、まあいいか」が積み重なっていく感覚。水上悟志が描くのは、異常事態に遭遇した人々が叫んだり逃げたりせず、むしろ少しずつ馴染んでいく過程なんです。その妙な居心地の良さが、読後にじわじわ効いてくる。

全4巻に収められた短編それぞれが、どこか懐かしくてどこか見たことのない風景を見せてくれます。登場人物たちは特別じゃない。でもだからこそ、彼らが奇妙な出来事を受け入れていく様子に、不思議な説得力が宿るんです。

「惑星のさみだれ」で知られる著者の、もうひとつの代表作。こちらは静かに、でも確実に、あなたの中に居場所を作っていきますよ。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『水上悟志短編集「放浪世界」』は全何巻?

全4巻で完結済みです。