春とみどり』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

結婚を前にした女性が、遺された恋人の母と同居を始める。年若い春と、娘を亡くした母・みどり。ふたりの間に横たわるのは、かつて同じ人を愛したという共通項と、けれど決して埋まらない喪失の形の違いだ。みどりは春を受け入れようとし、春もまた関係を築こうとするが、日常の些細なすれ違いが、それぞれの孤独を浮かび上がらせる。何気ない会話、共に食卓を囲む時間、視線の交わし方ひとつに、言葉にならない感情が滲む……。

COMICメテオ掲載、深海紺のデビュー作である本作は、女性同士の関係を描く作品として注目を集めました。ただし、ここで描かれるのは恋愛の成就や葛藤といった劇的な展開ではありません。むしろ、失われたものを抱えた二人が、互いの存在をどう受け止め、どう日々を重ねていくかという、極めて静謐な心の動きです。年齢差と死別という要素が、関係性に独特の陰影を与えています。会話の行間、表情の機微が、この作品の核心です。2024年には朗読劇として上演され、そのテキストとしての強度が改めて示されました。

既刊3巻。喪失を抱えた者同士の、静かで切実な物語を、ぜひ手に取ってみてください。

まだ読んでいないあなたへ

全3巻で、終わります。

失った人の顔が、もう思い出せない。声も、笑い方も、怒った時の眉間の皺も。そんな「忘れていく」痛みを抱えて生きる人間の物語なんです。春とみどりは、年の離れた女性二人の関係を通じて、大切な人を喪った後の人生をどう歩むのかを描いていきます。

この作品が突きつけるのは、喪失の美談じゃないんですよ。亡くなった人との思い出を大事にすればするほど、目の前にいる人を傷つけてしまうかもしれない。新しい関係を築こうとすればするほど、過去への裏切りのように感じてしまう。そういう、誰も教えてくれない葛藤が、ページをめくる指を重くするんです。

深海紺のデビュー作でありながら、この解像度。二人の間にある言葉にならない距離感、触れたいのに触れられない空気、それでも同じ部屋で呼吸を重ねる時間。何も起きない日常の中に、生きることの切実さが折り重なっています。

3巻で完結するからこそ、一気に読んでほしい。途中で止まらないでほしい。彼女たちが出す答えは、あなたの喪失にも、きっと何かを語りかけてくれます。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『春とみどり』は全何巻?

全3巻で完結済みです。