『惡の華』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
次巻発売情報
このシリーズは完結済みです
この作品について
地方の田舎町で暮らす中学生の春日高男は、ボードレールの詩集『悪の華』を愛読する文学少年だ。ある日の放課後、出来心から憧れのクラスメイト・佐伯奈々子の体操着を盗んでしまう。誰にも気づかれていないと思っていたが、その一部始終を目撃していたのは、クラスで浮いた存在の仲村佐和。彼女は春日を脅迫し、ある「契約」を結ぶことを強要する……。
押見修造の出世作であり、講談社漫画賞と文化庁メディア芸術祭マンガ部門をダブル受賞した本作は、別冊少年マガジンという少年誌の枠を越えて、青年読者層にまで波及した異色作です。表面的には「体操着泥棒」という思春期の過ちから始まる脅迫劇ですが、その実態は、思春期の自意識と罪悪感を容赦なく抉る心理劇。仲村の冷酷なまでの言動と、春日の逃げ場のない精神状態が、読者を居心地の悪さと共に作品世界へ引きずり込む。押見はこの作品で、少年誌では禁じ手とされてきた「加害性のある弱者」という主人公像を確立し、その後『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』『血の轍』といった作品群へとつながる作家性の原点を示しました。
アニメ化と実写映画化を果たし、海外でも高い評価を受けた本作。既刊11巻で描かれる罪と罰の螺旋は、思春期の傷と救済という普遍的なテーマへと昇華されています。
まだ読んでいないあなたへ
既刊11巻。
講談社漫画賞と文化庁メディア芸術祭、二つの栄誉に輝いた作品です。
主人公は「弱い」男子中学生。ある日、クラスメイトの体操着を盗んでしまう。それを目撃されてしまったことから、全てが狂い始めるんです。脅迫する側は「冷酷な」女子。この関係が、どこまでも歪んでいく。
ここで描かれるのは、誰もが抱えているけれど絶対に他人には見せない、心の奥底の醜さ。読んでいると胃が痛くなる。目を背けたくなる。でも、ページをめくる手が止まらないんです。それは、この息苦しさが、どこか他人事じゃないから。
押見修造が描き出すのは、美化も正当化もされない「人間」そのもの。ボタンを掛け違えた瞬間から、日常が悪夢に変わる様を、容赦なく突きつけてくる。変態性も罪悪感も、全部剥き出しのまま、読者の前に晒されるんです。
アニメ化、実写映画化もされ、アメリカ、フランス、イギリスなど海外でも高く評価されている。国境を越えて読まれているのは、ここに描かれる葛藤が、普遍的な「痛み」だからでしょう。
読み終わったとき、あなたは何を感じるのか。それを確かめずにはいられない作品なんです。
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よくある質問
『惡の華』は全何巻?
全11巻で完結済みです。