『幻影博覧会』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
次巻発売情報
このシリーズは完結済みです
この作品について
大正時代。東西文化が交錯する帝都で、探偵として生きる男がいる。彼が関わる事件は、近代化の波が押し寄せる街の暗部を照らし出していく。文明開化の光と影が織りなす人間模様を、緻密な筆致で描き出す探偵物語……。
著者TOUME Keiは『モングラスコープス』で独自の世界観を確立した作家だが、本作では大正という時代そのものを舞台装置として巧みに活用している。探偵ものとしての骨格は確かでありながら、単なる謎解きに終始しない。西洋文化が流入し、伝統と近代が衝突する時代の空気を丹念に描くことで、事件の背後にある人間の業や葛藤が浮かび上がる構造だ。Comic Birzという媒体の特性を活かした画面作りも見事で、緻密な背景描写が物語に奥行きを与えている。第1回マンガ大賞受賞も納得の完成度である。
既刊4巻。大正浪漫と探偵譚が交差する本作は、ジャンルの枠を超えた傑作です。
まだ読んでいないあなたへ
第1回マンガ大賞受賞作。
なのに、なぜこんなに語られていないんでしょう。
大正時代、西洋の文化が怒涛のように押し寄せた時代です。人々は珍しいものに目を輝かせ、同時に古いものが失われていく不安も抱えていた。そんな混沌とした空気の中で、ある探偵が奇妙な事件を追うんです。でもこれ、謎を解いてスカッとする話じゃないんですよ。
事件の向こうに見えるのは、人の欲望と、どうしようもなく移り変わっていく時代の哀しみ。作者のTOUME Keiは『モングラスコープス』でも独特の世界を描いた人ですが、本作はその筆が一段と冴えています。絵のタッチ、コマ割り、空気感、すべてが大正という時代を立ち上げるために計算され尽くしている。読んでいると、本当にその時代の路地裏に迷い込んだような錯覚に陥るんです。
謎が解けても、胸にぽっかり穴が空いたような感覚が残る。それがこの作品の正体なんですよね。ミステリーの形を借りて、失われたものへの鎮魂歌を奏でている。
既刊4巻。この静かな傑作を、あなたにも味わってほしいんです。
巻一覧(発売順)
よくある質問
『幻影博覧会』は全何巻?
全4巻で完結済みです。