『ボーイズ・オン・ザ・ラン』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
次巻発売情報
このシリーズは完結済みです
この作品について
冴えない日常と鈍い痛みを抱えて生きる、どこにでもいる若者の物語。平凡な日々を送る主人公が、ふとしたきっかけでボクシングに出会う。リングに立つことで、何かが変わるかもしれない。そんな淡い期待を胸に、彼は拳を握る……。
花沢健吾は『アイアムアヒーロー』で一般層にも名を知られる前、すでに本作で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞していた。「ビッグコミックスピリッツ」連載の青年漫画として、花沢が描くのは、スポ根でも青春ドラマでもない。ボクシングはあくまで装置であり、主軸にあるのは「弱さ」と「孤独」だ。職場での人間関係、恋愛の不器用さ、友人との距離感——スポーツ漫画の文法を借りながら、実際には徹底的に「日常の敗北」を積み重ねていく。ページをめくるごとに感じるのは、爽快感ではなく、ざらついた手触りです。主人公の弱さは、ときに目を背けたくなるほど生々しい。だがそのリアリティこそが、本作を他のボクシング漫画と一線を画すものにしている。
既刊10巻、2010年には実写映画化もされた本作。読後に残るのは、痛みと、それでも前を向こうとする姿です。
まだ読んでいないあなたへ
全巻10巻。
人生の底辺で、あがいて、もがいて、それでも救われない男の物語なんです。主人公は冴えない会社員。仕事はうまくいかない、女にもモテない、友達もいない。そんな彼が一念発起してボクシングを始めるんですが、これが美談にならないんですよ。汗を流しても、努力しても、報われるとは限らない。むしろ現実はもっと残酷で、もっと容赦がない。
花沢健吾が描くのは、誰もが目を背けたくなる「ダサくて痛い」リアルなんです。主人公の情けなさ、惨めさ、弱さ。読んでいて胸が痛くなる。恥ずかしくなる。でもページをめくる手が止まらないんです。なぜなら、そこに自分の一部が映っているから。誰にでもある、認めたくない弱さや醜さが、容赦なく描かれているから。
けれど、この作品には妙な温かさがあるんですよ。どん底の中で出会う人たち、築かれていく関係、芽生える感情。それらは決して綺麗事じゃない。泥臭くて、不器用で、時に痛々しい。でも、だからこそ本物なんです。
文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。評価されるべくして評価された作品です。人生に行き詰まっている人、努力が報われない辛さを知っている人、そして何より「生きる」ことの痛みを真正面から受け止めたい人に読んでほしい。これは、負け続ける男の敗北の記録であり、それでも生きていく人間の記録なんです。
巻一覧(発売順)
よくある質問
『ボーイズ・オン・ザ・ラン』は全何巻?
全10巻で完結済みです。