ペリリュー ─楽園のゲルニカ─』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

太平洋戦争末期、パラオ諸島ペリリュー島。この南洋の小島で、日米両軍は泥と血にまみれた地獄の戦闘を繰り広げた。主人公の若き日本兵・田丸は、かつて楽園と呼ばれたこの島で、戦友たちとともに過酷な日々を生き抜こうとする。しかし戦場は容赦なく、彼らの希望も命も奪い去っていく……。

武田一義が描くのは、英雄譚ではなく戦場の「日常」だ。ヤングアニマル連載の本作は、深い取材に裏打ちされたリアリティで、若い兵士たちの何気ない会話、ふとした笑顔、そして理不尽な死を淡々と積み重ねていく。派手な戦闘シーンよりも、配給のわずかな食料を分け合う場面、故郷を思い出す夜の静けさに、戦争の重さが浮かび上がります。第46回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞したことが、この作品の誠実さを証明しているでしょう。タイトルにあるゲルニカとは、ピカソが戦争の悲惨さを描いた絵画のこと。楽園だった島が、地獄絵図へと変わる様を、武田はページの隅々まで刻み込んでいます。

2025年にはシンエイ動画と冨岳によるアニメ映画化も控えています。全4巻という濃密な物語を、いま読むべき理由は十分にあるはずです。

まだ読んでいないあなたへ

全4巻。

それなのに、読み終えた時の静かな重みが、何ヶ月も胸に残り続けるんです。

太平洋戦争末期、南方の小さな島・ペリリュー。この作品は「戦争の悲惨さを訴える」なんて生易しいものじゃありません。むしろ、そこにいた一人ひとりの兵士が、出撃の前夜に故郷の話をする時間、配給された煙草を分け合う何気ない瞬間、そういう「普通の人間が戦場にいる」という当たり前の事実を、これでもかと突きつけてくるんです。

著者の武田一義さんは、この島での戦いを徹底的に取材しています。だから登場する兵士たちの言葉が、まるで本当にそこにいた人の証言のように響く。彼らは英雄でも、記号でもない。ただ、生きて帰りたいと願う、私たちと同じ人間なんです。

戦闘シーンは容赦なく描かれますが、決してグロテスクさを強調するためじゃない。そこで失われていくものの意味を、読者に問いかけるためです。仲間との会話、配給された食事、次の日が来ることへの祈り。そのすべてが、戦場では奇跡のように儚いんだと気づかされます。

第46回日本漫画家協会賞優秀賞受賞。2025年にはアニメ映画化もされる本作ですが、原作の持つ静かな迫力は、ページをめくる手を止めさせます。読み終えた後、きっとあなたは「平和な日常」の意味を、今までと違う目で見るようになるはずです。

この作品を読まずして、戦争を描いた漫画は語れません。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『ペリリュー ─楽園のゲルニカ─』は全何巻?

全4巻で完結済みです。