バルバラ異界』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

科学と信仰、相反する二つの世界が交錯する物語。舞台は現代と異世界を往来する不思議な空間。物語の核心には、謎めいた存在と、それを追う人々の姿がある。萩尾望都が『Flowers』誌上で紡いだこの作品は、人間の内面を抉る静謐なドラマと、緻密に構築された世界観が融合した異色のSFだ。

『ポーの一族』『トーマの心臓』で少女漫画に新たな地平を切り開いた萩尾望都が、2000年代に入って挑んだのは、科学と信仰という普遍的なテーマだった。本作は第27回日本SF大賞を受賞している。少女漫画誌に連載されながらSF大賞という快挙は、ジャンルの垣根を超えた作品の懐の深さを物語る。萩尾作品特有の心理描写の繊細さはそのままに、ファンタジーとミステリーの要素を織り交ぜた構成は、読者を幾重にも張り巡らされた謎の中へ誘い込んでいく。人間が何を信じ、何に頼るのか。その根源的な問いが、既刊4巻の中で静かに、しかし確実に胸に迫ってくる。

萩尾望都の作家性とSFというジャンルの邂逅を目撃したいなら、この作品です。

まだ読んでいないあなたへ

日本SF大賞受賞作が、全4巻のなかに詰まっています。

少女漫画誌「Flowers」で連載されながらSF大賞を獲ったこの作品、実は「科学と信仰」という人類が何千年も抱えてきたテーマを、たった4巻で解像度高く描き切っているんです。萩尾望都が『ポーの一族』『トーマの心臓』で人間の内面を描いてきた手つきで、今度は「人は何を信じて生きるのか」という問いに真正面から挑んでいる。

舞台設定からして異様なんですよ。ある閉ざされた場所で、科学者と信仰者が相容れない価値観をぶつけ合う。そこに謎が絡んでくるんですが、その謎の核心が見えてきたとき、読者は「信じる」ことの意味を根本から問い直されることになります。

ミステリーとしての仕掛けも一級品で、伏線の張り方が緻密なんです。1巻で何気なく描かれた場面が、3巻4巻でまったく違う意味を帯びてくる。読み返すたびに「ここにも伏線があったのか」と気づかされる構成になっているんですね。

そして何より、登場人物たちの人間ドラマが胸を打つんです。対立する者同士が、それぞれ譲れない理由を抱えている。どちらが正しいとも言い切れない。そのもどかしさと切なさが、ページをめくる手を止めさせない。

全4巻という長さも絶妙で、無駄な引き延ばしが一切ない。読み終えたあと、しばらく余韻に浸ってしまう濃密さがあるんです。少女漫画の枠もSFの枠も軽々と超えていく、萩尾望都だからこそ描けた傑作なんですよ。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『バルバラ異界』は全何巻?

全4巻で完結済みです。