ハクメイとミコチ』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

この作品について

体長9センチの小人たちが暮らす森。大工仕事が得意で活発なハクメイと、料理上手で物静かなミコチは、大樹の根元にある小さな家で共同生活を送っている。森の住人は小人だけではない。人語を解する動物たちとも自然に交流し、ときには街へ出かけて買い物を楽しむことも。この世界では、小さな者たちの営みが、ただ淡々と、しかし確かに積み重ねられてゆく……。

樫木祐人が2012年から「Fellows!」で連載を続ける本作は、既刊14巻を数える。画面の隅々まで描き込まれた世界観の緻密さが際立つ。ハクメイが仕事で使う工具の種類、ミコチが調理する料理の手順、街の商店が並ぶ通りの構造——そのどれもが「9センチの視点」で徹底的に組み上げられている。だが、この作品の本質は設定の精巧さだけにあるのではない。何かを成し遂げようと奮闘するわけでもなく、大きな事件に巻き込まれるわけでもない。ただ日々を過ごすこと自体に価値があると、作者は静かに提示し続ける。ヒーリング系と呼ばれるジャンルにおいて、ここまで「何も起こらないこと」に説得力を持たせた作品は稀です。

2018年にアニメ化され、国際的にも評価された小人たちの世界。一度足を踏み入れれば、あなたもその静謐な時間の流れから離れられなくなるはずです。

まだ読んでいないあなたへ

9センチの世界で生きる2人の女性の、「普通の日常」を描いた漫画なんです。

ハクメイとミコチは、木の洞で暮らす小人。朝起きて、薪を割って、料理をして、仕事に出かけて、たまに町へ買い物に行く。彼女たちの暮らしは驚くほど地味で、でも驚くほど豊かなんですよ。大工のハクメイが木材を運ぶときは昆虫が曳く荷車に乗るし、音楽家のミコチが楽器を作るときは木の実の殻を削り出す。雨が降れば葉っぱの下で雨宿りするし、寒ければ暖炉に火を入れる。その一つひとつが、この縮尺でしか成立しない世界の手触りで満ちているんです。

「小さいからかわいい」じゃないんですよ。彼女たちはちゃんと働いて、ちゃんと悩んで、ちゃんと生きている。隣人のイワシさんは鍛冶屋で、行きつけの店の店主は蜂で、旅の音楽家は蛙。この世界では人間も昆虫も動物も対等な「隣人」として、それぞれの仕事を持ち、それぞれの誇りを持って暮らしているんです。

作り込まれた世界の細部が尋常じゃない。樹上都市の構造、水車小屋の仕組み、料理の手順、道具の使い方。すべてが「この大きさならこうなるはず」という説得力で描かれていて、読んでいるうちに本当にこの世界がどこかに存在するんじゃないかと錯覚してくる。そしてその世界で、何気ない会話が交わされ、何気ない食事が並び、何気ない日々が積み重なっていく。

ページをめくるごとに肩の力が抜けていくんです。既刊14巻、2012年から連載中で、アニメ化もされたこの作品。1冊読み終えたとき、あなたは小さな2人の大きな世界に、確かに触れた実感を持つはずです。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『ハクメイとミコチ』は全何巻?

現在14巻まで刊行中です。