ニッケルオデオン』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

道満晴明が『IKKI』誌上で描いた、ブラックユーモアと幻想が交錯する物語。科学者、幽霊、モンスター、双子。一見無秩序に配置されたモチーフたちが、奇妙な論理で結びつく。殺人も恋愛も、ここでは等価な「現象」として描かれる。登場人物たちは誰もが異形で、誰もが孤独だ。ページをめくるごとに、読者の立ち位置は揺さぶられ続ける……。

代表作『メランコリア』で独自の作家性を確立した道満晴明の、もう一つの到達点である。本作は第10回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞し、英語版も刊行されるなど国際的な評価も高い。ジャンルの枠組みで語ることが困難な作品だが、あえて言えば「ポストモダン・ファンタジー」とでも呼ぶべきか。コメディとして読めば悲劇が顔を出し、ミステリーとして追えばファンタジーの論理が割り込む。この多層性こそが道満作品の真骨頂です。既刊3巻という分量ながら、作品世界の密度は尋常ではない。LGBTシーンや少女愛といったテーマも、単なる記号ではなく、登場人物の実存に根ざして描かれている。

『IKKI』休刊により幻の作品となりつつある本作ですが、現代漫画の可能性を問う上で避けて通れない一作です。

まだ読んでいないあなたへ

文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞。

この受賞を聞いて「ああ、きっと素晴らしい人間ドラマなんだろうな」と思ったあなた、一度その予想を全部捨ててください。『ニッケルオデオン』は、「大賞作品」という言葉から想像されるあらゆる常識を裏切ってくる作品なんです。道満晴明が描き出すのは、科学者も幽霊もモンスターも殺人も、ありとあらゆる異物が同居する世界。ジャンルで括ろうとすると、コメディでありミステリーであり悲劇であり——もう何もかもが混ざり合って、どこにも分類できない化け物のような漫画になってる。

でもこの「わけのわからなさ」こそが、この作品の本質なんですよ。ブラックユーモアが効いた会話の応酬、一度見たら忘れられない奇抜なキャラクターたち、そして読み進めるほどに「これ、どこに向かってるんだ?」と不安になる展開。普通の漫画が目的地まで一本道を走る電車だとしたら、これは気まぐれに線路を外れて、見たこともない景色へ連れ去る列車です。

『メランコリア』で独自の作家性を確立した道満晴明が、さらに振り切った結果がこれ。英語版も出版され、海外の読者すら巻き込んで混乱させてる。既刊3巻、掲載誌IKKIという尖った雑誌で2005年から2007年まで連載された、ある種の「事件」。

読後、あなたの中の「面白い漫画」の定義が確実に揺らぎます。安全圏から一歩踏み出したい人だけ、手に取ってください。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『ニッケルオデオン』は全何巻?

全3巻で完結済みです。