『デラシネマ』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
次巻発売情報
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この作品について
昭和20年代、焼け跡の東京。映画に魅せられた若者たちが、戦後の混乱期にカメラを手に取る。技術もフィルムも金もない。それでも彼らは映画を撮ろうとする——撮らずにはいられない。
星野泰視が『昭和元禄落語心中』で芸能の世界を描く以前、モーニング誌上で発表した本作は、失われた時代の空気を鮮やかに蘇らせる。戦後復興期の映画文化を題材にしながら、単なるノスタルジーには堕さない。物資不足のなか、どうやって照明を確保するか、どうやってフィルムを現像するか——そうした具体的な制作プロセスが細部まで描き込まれ、作品づくりの手触りが画面から伝わってくる。第5回手塚治虫文化賞の受賞は、この時代考証の緻密さと、青春群像劇としての普遍性が評価された証だろう。既刊8巻という分量のなかで、映画への情熱と戦後という時代が交差する。
戦後日本の「文化」がどう生まれたのかを知りたいなら、この作品以上の教科書はないかもしれません。
まだ読んでいないあなたへ
既刊8巻。
手塚治虫文化賞受賞作。
焼け跡に映画館を建てるんです。敗戦直後の日本で、何もかも失った男が選んだのは、食べ物でも住まいでもなく、スクリーンでした。狂気だと笑われても、この選択には理由があるんです。
戦後復興を描いた作品は数あれど、ここまで「映画」という文化そのものに賭けた人間を追った漫画はありません。配給の問題、占領軍との交渉、資材の調達、そして何より「映画なんか」と冷笑する世間との闘い。一つ一つが生々しく、重く、それでいて前に進むしかない切迫感に満ちています。
星野泰視が描くのは、きれいごとではない人間の業です。主人公は英雄でもなければ善人でもない。ただ映画に取り憑かれた男が、不器用に、泥臭く、時には人を傷つけながら突き進む姿なんです。
モーニング連載、全8巻。この長さで描き切られた戦後と映画文化の記録は、読後に時代の空気ごと体に残ります。あなたが今、当たり前に映画を観られる理由が、ここにあるんです。
巻一覧(発売順)
よくある質問
『デラシネマ』は全何巻?
全8巻で完結済みです。