『ディザインズ』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
次巻発売情報
このシリーズは完結済みです
この作品について
遺伝子操作技術が実用化された近未来。生まれる前にデザインされた人間たちが社会を埋め尽くしていく中で、そうでない者たちとの間に見えない壁が立ち上がる。能力を最適化された「デザインズ」と、偶然に委ねられた「ナチュラル」。その境界線上で揺れ動く人間たちの姿を、五十嵐大介は静かな筆致で描き出した。
『ウムヴェルト』で知られる五十嵐だが、本作はSFというガジェットを使いながらも、問いの本質は極めて人間的だ。遺伝子操作という設定は、才能や容姿、健康といった「選ばれる/選ばれない」を巡る現実の格差を、ただ先鋭化させただけに過ぎない。アフタヌーン誌上で2005年から翌年にかけて連載されたこの作品が、20年近く経った今も色褪せないのは、技術の進歩を予見したからではなく、人間の本質が何も変わっていないからです。英語版も刊行され、海外でも評価されているのは、この普遍性ゆえでしょう。優生思想の匂いを漂わせながらも、断罪に走らず、ただ問いを投げかけ続ける抑制が効いている。
既刊5巻。デザインされた未来と、デザインされなかった尊厳。その狭間で何を選ぶのか、答えはあなた自身の中にあります。
まだ読んでいないあなたへ
既刊5巻で完結。
これが重いんです。
遺伝子操作で「デザイン」された人間たちが生きる世界を描いた作品なんですが、SF設定の派手さに目を奪われていると、いつの間にか自分の足元が揺らいでくるんですよ。美しさのために調整された人、知能を強化された人、特定の能力に特化した人。彼らは「改良された人間」なのか、それとも何かを奪われた存在なのか。この問いが、読むほどに胸の奥に食い込んでくるんです。
「ウムヴェルト」のいがらし大介が描く世界は、いつも静かに残酷なんですよね。この作品も例外じゃありません。デザインされた者とされていない者、生まれた環境の違い、選択できなかった運命。そういうものが絡み合って、誰も悪くないのに誰もが傷つく状況が生まれていく。その痛みが、ページをめくる指先まで伝わってくるんです。
アフタヌーンで2005年から2006年にかけて連載された作品で、英語版も出ているんですが、読後にこれほど「人間とは何か」を考えさせられる漫画はそうありません。SFという枠を借りながら、実は今の私たちが直面している倫理の問題を、真正面から突きつけてくるんです。
5巻という長さが、また絶妙なんですよ。描くべきことを描き切って、余韻を残して終わる。読み終えた後、しばらく次の作品に手が伸びなくなるかもしれません。それくらい深く刺さる物語です。
巻一覧(発売順)
よくある質問
『ディザインズ』は全何巻?
全5巻で完結済みです。