テンペスト』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

性別が流動的に変化する未来社会。そこでは人は生涯に何度も身体の性を選び直し、社会的役割も揺らぎ続ける。主人公もまた、男性として、女性として、あるいはその境界で生きる中で、自己とは何か、愛とは誰に向けられるものかを問い続けることになる……。

著者のアニヤ・ユウイチは『アリスの楽園』でも知られるが、本作『テンペスト』では性とアイデンティティという普遍的なテーマをSF設定に落とし込むことで、より鋭利な問いを投げかけている。ジェンダーベンダーものは少女漫画の一ジャンルとして定着しているが、本作が描くのは一時的な入れ替わりや変装ではなく、社会システムそのものが性別の固定性を前提としない世界だ。文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞し、英語版も刊行された本作は、SF的な思考実験としての緻密さと、人間関係の機微を描く繊細さを両立させている。性が変わるたびに揺れ動く感情、関係性の再構築、そして変わらないものの輪郭——それらが丁寧に積み重ねられていく。

既刊9巻。性別という境界線が溶けた先に見えるものを、ぜひ確かめてください。

まだ読んでいないあなたへ

既刊9巻。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した作品です。

この漫画、ジャンルが一言では言い表せないんですよ。ドラマでありミステリーであり、SF設定を使いながらロマンスも心理描写も緻密に描かれている。つまり、どこか一つの要素だけを求めて読み始めても、気づけば全く別の感情で揺さぶられているんです。

舞台は未来社会。でもこれ、派手なガジェットや戦闘シーンで魅せる作品じゃないんです。むしろ描かれるのは、性別や社会構造といった「当たり前だと思っていた枠組み」が揺らいだとき、人間のアイデンティティがどれほど脆く、同時にどれほど強靭になれるのかという話。ページをめくるたびに「自分は何者なのか」という問いが突きつけられるような読後感があります。

人間関係の描き方が尋常じゃなく繊細なんです。誰かを好きになる感情、信じたいのに疑ってしまう心、守りたいものと守れないものの狭間で揺れる葛藤。心理描写が深すぎて、登場人物たちの視線の先まで見えてくる気がするんですよ。

海外でも英語版が出版されて受け入れられたのは、この作品が扱うテーマが普遍的だからでしょう。国や文化が違っても、人が「自分らしく生きる」ことの難しさと尊さは変わらない。そこを正面から描き切った作品なんです。

少女漫画誌「Itan」で連載されていましたが、これを「女性向け」という括りだけで語るのはもったいない。性別を超えて、誰もが一度は考えるべき問いがここにあります。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『テンペスト』は全何巻?

全9巻で完結済みです。