コトノバドライブ』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

日常の中に潜む不可思議な「言葉の力」。それが人と人、あるいは人と世界を結ぶ鍵となる世界。主人公たちは、ごく普通の暮らしの中で、ふとした瞬間に言葉が持つ特別な意味に触れていく。会話のすれ違い、思いがけない出会い、そして過ぎ去っていくものへの想い。静かに、しかし確実に、彼らの心に何かが積もっていく……。

芦奈野ひとしの作風は、読者を選ぶ。『ヨコハマ買い出し紀行』で築いた「終わりゆく世界の静謐」を、本作では現代的な舞台に落とし込んでいます。劇的な展開を求める向きには物足りないかもしれない。だが、この作家が描くのは「喪失の予感」と「今ここにあるもの」への慈しみ。それは日本文学が長く培ってきた「もののあはれ」の系譜に連なるものです。講談社『アフタヌーン』という、実験性を許容する誌面だからこそ成立した作品でしょう。第1回モーニング・ツー新人賞受賞作『Position』から続く、この作家の静かな眼差しがここにもある。

既刊4巻。派手さはない。けれど、読み終えたあとに心に残る余韻は、多くのエンタメ作品が置き去りにしてきたものです。

まだ読んでいないあなたへ

既刊4巻。

でも、この短さが逆にいいんです。

芦奈野ひとし先生が『ヨコハマ買い出し紀行』で見せた、あの静謐な世界の空気感。それを現代の、私たちが生きる「今」に持ってきた作品なんです。舞台は田舎の国道沿い。主人公は流れ着くように小さな集落にやってきて、古い一軒家で暮らし始めるんですが、この家と周辺に、なんとも言えない「気配」があるんですよ。

超常的な何かが起きるわけじゃない。でも確かに、そこに何かがいる。見えないけれど感じる存在との静かな交流を、淡々とした日常の中に織り込んでいく。コマ割りの間、風景の描き方、会話の呼吸——全てが「モノの哀れ」という言葉の本当の意味を教えてくれるんです。

派手な展開を期待すると肩透かしを食らいます。けれど、一ページ一ページめくるたびに、自分の中の何かがゆっくり溶けていく感覚がある。読み終わった後、窓の外の景色がいつもと違って見える。そういう体験をさせてくれる作品って、そうそうないんですよね。

午後のひととき、静かに向き合ってほしい。全4巻という長さも、ちょうどいい。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『コトノバドライブ』は全何巻?

全4巻で完結済みです。