『アリスと蔵六』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
次巻発売情報
このシリーズは完結済みです
この作品について
研究施設から逃げ出した少女・紗名は、不思議な力を持っている。想像したものを現実にする能力——「アリスの夢」と呼ばれるその力で追手を振り切り、街で出会ったのが頑固一徹な老人・樫村蔵六だった。彼女は蔵六の家に保護され、初めて「普通の生活」を知ることになる。超常の力を持つ少女と、嘘が大嫌いで筋の通らないことは許さない老人。この奇妙な同居生活は、何をもたらすのか……。
今井哲也は本作でファンタジー要素を巧みに配しながら、そこに「家族」という極めて地に足のついたテーマを重ね合わせた。月刊COMICリュウでの連載は2012年から2018年まで続き、第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞している。想像を現実にする力という派手な設定を持ちながら、本作の核にあるのは「他者と関わる」ことの難しさと尊さだ。力を振るうアクションシーンよりも、紗名が蔵六や孫娘の早苗と過ごす日常、学校で友人を作ろうとする小さな葛藤に多くのページが割かれる。ファンタジーの外皮をまといながら、その実、人間関係の機微を丁寧に描き出す青年向けドラマとして成立している。2017年にはJ.C.STAFFによってアニメ化され、海外でもCrunchyrollを通じて配信された。
既刊13巻。力を持つ者と持たない者、子供と大人、それぞれの立場から「生きる」ことを問い直す一作です。
まだ読んでいないあなたへ
頑固一徹、偏屈、気難しい。
72歳の花屋の爺さんと、研究所から逃げてきた超能力少女が暮らし始めるんです。
この組み合わせ、普通なら「心温まる交流」とか書くところですよね。違うんです。蔵六というこの爺さん、少女が何でも思い通りにできる力を持っていようが一切遠慮しない。嘘をつけば容赦なく叱る。ルールを破れば問答無用で怒鳴る。甘やかさない。媚びない。でもだからこそ、居場所のなかった少女にとって、初めて「ここにいていい」と思える場所になっていく。
想像したものを何でも現実にできる力。それは自由のはずが、少女にとっては牢獄でした。何もかも思い通りになる世界で、彼女は何一つ手に入れられなかった。なぜなら「本当に欲しいもの」が何なのか、分からなかったから。
蔵六は教えるんです。朝起きたら挨拶すること。ご飯を食べたら片付けること。約束は守ること。当たり前すぎて誰も教えてくれなかった、人間として生きるための基本を。そして少女は初めて知る。自分の力じゃどうにもならないルールがあって、それを守って生きる人たちがいて、その中に自分の居場所があるのだと。
既刊13巻。文化庁メディア芸術祭新人賞受賞作です。超能力バトルも凄いんですが、それ以上に、不器用な二人が築いていく関係が胸に刺さる。派手さの奥に、静かで確かな人間ドラマがあるんです。
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よくある質問
『アリスと蔵六』は全何巻?
全13巻で完結済みです。