『ぼくらのへんたい』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
次巻発売情報
このシリーズは完結済みです
この作品について
女装をする三人の中学生が出会い、交わる。それぞれが異なる理由で女の子の服を着る。ジェンダー・アイデンティティ、性的指向、喪失の痛み。表層的な共通項の下には、決して混ざり合わない三つの孤独があった。
ふみふみこは、徹底的に内面を掘り下げる。女装という記号を入口に、登場人物たちが抱える葛藤を丹念に描く。虐待、死別、そして社会からの疎外。タイトルが示す「へんたい」という言葉は、作中で何度も問い直される。第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞の受賞は、本作が単なるジャンル作品を超えた普遍性を獲得している証だろう。『Comic Ryu』という青年誌の枠組みで、これほど繊細な心理描写を成立させた手腕は見事です。2012年の映画化も、原作の持つ緊張感を損なわない仕上がりだったと記憶しています。
既刊10巻。三人が辿る道筋は、決して優しくはありません。けれど、彼らの痛みと向き合うことで見えてくる景色があります。
まだ読んでいないあなたへ
文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞。
この受賞歴を見て「お堅い作品かな」と思ったら、それは半分正解で半分間違いなんです。確かにこの作品は、性同一性や女装という繊細なテーマを真正面から描いている。でも読み終えたとき、あなたの胸に残るのは社会問題への理解なんかじゃない。「誰かに本当の自分を見せること」の痛みと勇気が、生々しく刻まれるんです。
三人の中学生が出会う。女装をする理由は三者三様で、ある子は亡くなった姉の面影を追い、ある子は自分の性別に違和感を抱え、ある子は――彼らが制服のスカートを纏う背景には、言葉にできない喪失と苦悩がある。これは「女装少年の日常」を描いた物語じゃないんです。家族の死、虐待、無視される痛み。誰にも言えない秘密を抱えて生きる子どもたちが、互いに手を伸ばし合う物語なんです。
FUMI Fumikoの筆は容赦なく、でも温かい。登場人物たちの内面を、説明じゃなくて表情と仕草で見せてくれる。思春期の残酷さも優しさも、どちらも嘘をつかずに描く。だから読み進めるほどに、彼らの選択の一つひとつが胸に迫ってくる。
既刊10巻。一気読みしてください。きっとあなたは、誰かの「本当」を受け止めることの意味を、この作品を通して知ることになります。
巻一覧(発売順)
よくある質問
『ぼくらのへんたい』は全何巻?
全10巻で完結済みです。