『ちちこぐさ』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
次巻発売情報
このシリーズは完結済みです
この作品について
鎌倉時代、父と子がふたりきりで旅をしている。父は薬草医。妻を亡くし、幼い息子を背負いながら諸国を巡る。病を治し、人々と出会い、時には小鳥のような小さな命にも手を差し伸べる。華々しい武士や貴族の話ではない。名もなき者たちの営みを、ただ静かに映し出してゆく物語……。
田川実は歴史漫画を中心に活躍する作家で、精緻な時代考証と深い人間ドラマで知られる。本作もその例に漏れず、薬草医という生業を通して、死と隣り合わせの時代を生きる人々の姿を丁寧に描き出している。シングルファーザーの子育てという題材が、武家社会の外縁で息づく庶民の生を照らし、Blade Onlineという場で連載されながらも、少年漫画の枠を静かに拡張した。第1回コミック大賞受賞という評価は、こうした静謐な語り口と歴史への真摯な眼差しが、多くの読者に届いた証だろう。
既刊8巻。旅は続き、父と子の日々は積み重なります。急がず、焦らず、一歩ずつ歩む物語です。
まだ読んでいないあなたへ
父親が、たった一人で赤ん坊を育てるんです。
時代は戦国。
妻を亡くした薬草医の男が、小さな娘を背負って山を歩き、野を渡り、草を摘む。泣けば抱き、熱が出れば薬を煎じ、眠れば添い寝をする。戦乱の世で、武器も持たず、ただ薬草の知識だけを頼りに親子二人で生きていく物語なんです。
この作品のすごいところは、子育ての大変さを美化しないところです。オムツを替え、夜泣きに耐え、離乳食に悩む。現代の育児書にも通じるリアルな苦労が、戦国時代という過酷な舞台で展開されるんですよ。でも不思議と、読んでいて心が温かくなる。父親の必死さと、娘の小さな成長が、ページをめくる手を止めさせないんです。
旅の途中で出会う人々、季節ごとに変わる薬草、時には命を救い、時には救えない現実。田川実が描く歴史の空気は重くて、それでいて優しい。鳥や動物たちも旅に寄り添い、物語に静かな彩りを添えています。
第1回コミック大賞を受賞した本作は、既刊8巻。派手な展開はないけれど、読み終えたあと、誰かを大切にしたくなる。そういう力を持った作品なんです。
巻一覧(発売順)
よくある質問
『ちちこぐさ』は全何巻?
全8巻で完結済みです。