『そのたくさんが愛のなか。』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
次巻発売情報
このシリーズは完結済みです
この作品について
吉田聡が『ビッグコミック』に連載した、再会と日常を描く物語。かつての仲間たちが年月を経て再び顔を合わせ、それぞれの人生を抱えながら交わる日々が始まる。友情と呼ぶには重く、恋愛と呼ぶには複雑な感情が、日常の何気ない瞬間に滲み出していく……。
『湘南爆走族』で80年代から青春群像を描き続けてきた吉田聡が、今度は大人になった者たちの物語に挑んでいます。かつてのような疾走感ではなく、立ち止まることを覚えた人間たちの機微を掬い取る筆致が印象的です。青年誌ならではの、美化しない日常の手触りがある。派手な展開を求めず、何気ない会話や表情の変化に物語を託す構成は、長年このジャンルを見つめてきた作家だからこその余裕でしょう。コメディとロマンスの要素が、生活臭と共に溶け合っている。
既刊5巻。再会という始まりから、どこへ向かうのかはまだ見えない。けれどその曖昧さこそが、この作品の誠実さなのかもしれません。
まだ読んでいないあなたへ
吉田聡が、暴走族を描くのをやめた。
『湘南爆走族』で加速装置をぶっ壊してきた男が、今度は「何も起こらない日常」を丁寧に、それはもう丁寧に描いてるんです。ビッグコミックに掲載された全5巻、ページをめくるたびに時間の流れ方が変わっていくのを感じます。
主人公は40代の独身男性。かつての仲間たちと再会し、たわいもない会話を交わし、一緒に飯を食う。それだけです。でもそこには、若い頃には見えなかった「友達がいる幸せ」が静かに満ちているんですよ。派手な展開もサプライズもない。あるのは、歳を重ねた者同士が分かち合う、穏やかで確かな時間だけ。
吉田聡の絵は相変わらず巧い。でもその筆が向かう先が、エンジン音から笑い声へ、アスファルトから食卓へと変わった。キャラクターたちの表情には皺が刻まれ、でもその目には若い頃と変わらない輝きがあって。
これは「何者かになれなかった人たち」の物語じゃないんです。「何者かにならなくても、こんなにも豊かに生きられる」ことを教えてくれる作品なんですよ。読み終わった後、無性に旧友に連絡したくなります。
巻一覧(発売順)
よくある質問
『そのたくさんが愛のなか。』は全何巻?
全5巻で完結済みです。