『この世界は不完全すぎる』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
ゲームの世界に入り込んだ主人公が直面するのは、華やかな冒険ではない。バグだらけの不条理な仕様、理不尽な仕掛け、そして謎めいたNPCたち。彼が担うのは「デバッグ」という、地味だが世界の根幹に関わる作業だ。プレイヤーとして楽しむはずだった異世界は、内側から見れば矛盾と欠陥に満ちている……。
左藤真通は『しょせん他人事ですから』で弁護士の本音を、『将棋指す獣』で勝負の機微を描いてきた作家だが、本作ではその観察眼を「ゲーム世界の裏側」に向けた。異世界転移ものでありながら、冒険譚の文法を外れ、システムの綻びを見つけ出す探偵的な構造を持つ。NPCの不自然な挙動、繰り返される矛盾、プログラムの裏に潜む意図——読者が何気なく受け入れてきたゲーム的お約束を、一つひとつ疑い直す過程が妙に心地よい。謎解きとSFが交差する展開は、既刊16巻を数えながらも中だるみなく進行している。
異世界に没入するのではなく、その「作られ方」を暴く快感。ゲームを遊んだことがあるなら、この視点の転換は刺さります。
まだ読んでいないあなたへ
ゲームの世界に入り込んだら、そこがバグだらけだった。
主人公はゲーム内のNPCになって気づくんです。この世界、明らかにおかしい。街の住人が同じセリフを繰り返す。建物の裏側が空洞。そして何より、理不尽に消されていく仲間たち。原因は「バグ」。このゲーム世界は、プログラムのエラーで壊れかけているんです。
そこで主人公が選んだ道が、とんでもない。デバッグです。つまり、バグを見つけて修正する。ゲームの「中の人」なのに、プログラマーみたいなことをやり始めるんですよ。仲間を守るために、この不完全な世界の仕組みそのものに立ち向かっていく。その発想が斬新すぎるんです。
読んでいると、この世界の矛盾が次々と明らかになっていく快感がたまらない。「なぜ空が四角いのか」「NPCはどこまで意識があるのか」。謎が謎を呼び、解けた瞬間の爽快感がクセになります。アニメ化もされて、既刊16巻。第68回ちばてつや賞佳作受賞の実力が、ページをめくるたびに伝わってくるんです。
冒険とミステリーとSFが、デバッグという一点で交わる。こんな切り口の作品、他にないですよ。
不完全な世界で、完全な物語が動き出しています。
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よくある質問
『この世界は不完全すぎる』は全何巻?
現在16巻まで刊行中です。