おかえりアリス』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

幼なじみ三人の関係は、ある転校から歪み始めた。主人公の「ぼく」は、少年だった友人が少女の姿で戻ってきたことに動揺する。眼鏡をかけた内気な少年である「ぼく」の視界に映るのは、かつての友の面影を残しながらも変容した姿。初恋の記憶、性への戸惑い、友情の境界。三人は互いに惹かれ合い、傷つけ合いながら、自分が何者であるかを問い続ける……。

押見修造は『惡の華』で思春期の暴力性を、『ハピネス』で人外の渇望を描いてきた作家だ。本作では性とアイデンティティという、より直接的なテーマに切り込んでいる。別冊少年マガジン連載という少年誌の枠組みで、ここまで踏み込んだ性描写と心理描写を両立させた点が異色です。女装や性転換といったモチーフは記号に留まらず、自己認識の揺らぎそのものとして機能する。登場人物たちの感情は一方通行に歪み、誰も救われない構図を作りながら、それでも彼らは互いを求め続ける。マンガ大賞受賞も納得の、少年誌という場所で敢えて描かれた成熟の痛みがここにはあります。

別冊少年マガジン版全7巻。思春期の残酷さを直視できる覚悟があるなら、読むべき作品です。

まだ読んでいないあなたへ

既刊7巻。

マンガ大賞を獲った作品が、なぜこんなに静かに、でも確実に読者の心を抉っているのか。

押見修造が描くのは、幼なじみ三人の物語なんです。ただの青春劇じゃない。ある日突然、そのうちの一人が「性別を越えた姿」で現れたとき、残された二人の心の中で何かが音を立てて壊れ始める。好きだったのは「誰」なのか。惹かれていたのは「何」だったのか。自分でも説明できない感情が、三人の関係を少しずつ歪ませていくんです。

別冊少年マガジンという少年誌で連載されながら、この作品は「少年漫画の皮を被った人間の本質への問い」なんですよ。LGBTというラベルを貼って済ませられるような生易しい話じゃない。初恋の残酷さ、片思いの痛み、自分の性や他者への欲望が自分でもコントロールできない怖さ。そういう「誰にでもあるはずなのに言葉にできない感覚」を、押見修造は容赦なく描き出す。

読んでいて息が詰まる瞬間があります。ページをめくる手が震える場面もある。でも目を逸らせないんです。彼らの痛みが、どこか自分の中にある「触れたくなかった部分」に触れてくるから。

「悪の華」「血の轍」で人間心理を抉り続けてきた作家が、今度は「性」と「恋」と「自己」の境界線を溶かしにきた。7巻で一度完結を迎えたこの物語、読み終えたあと、あなたの中の「好き」という感情の輪郭が少し変わっているかもしれません。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『おかえりアリス』は全何巻?

全7巻で完結済みです。