『うるわしの宵の月』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
高校入学を機に、ある決意を胸に秘めた主人公。その佇まいは中性的で、どこか近寄りがたい美しさをまとっている。不器用で恋愛経験もない彼女だが、その存在感は校内でひときわ目を引く。やがて一人の男子生徒が、先に心を奪われていく……。
『Dessert』誌上で2020年から連載が続く本作は、第45回講談社漫画賞少女部門を受賞した実力派作品だ。山森みかは『君と僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦』といった異色作も手がけるが、本作では少女漫画の王道を丁寧に掘り下げる。「男性が先に恋に落ちる」構図は決して珍しくないが、ここで描かれるのは一方通行の焦燥ではない。不器用なヒロインが自らの感情に向き合う過程が、繊細な心理描写で紡がれていく。王子様のような外見と内面のギャップ、そして恋愛未経験ゆえの戸惑い。この対比が、高校生活という限られた時間軸の中で美しく昇華されていく。
既刊8巻を重ね、海外翻訳版も展開される本作。少女漫画の基本を押さえつつ、そこに独自の温度を与えた逸品です。
まだ読んでいないあなたへ
講談社漫画賞受賞作。
でも「賞を獲った名作」なんて堅苦しさは、読めば1ページで吹き飛びます。
なぜなら、この漫画の主人公・宵は「王子様のような女子高生」なんです。中性的な美しさで学校中の女子から熱狂的に慕われ、本人はまったく自覚なし。恋愛経験ゼロ、不器用で天然で、周囲が騒ぐほど自分のことがわかっていない。そんな宵に、クラスメイトの男子が先に恋に落ちてしまうところから物語は動き出します。
「女の子が王子様」という設定だけ聞くと突飛に思えるかもしれません。でも読んでみると、これが驚くほど自然で、胸がキュンとなるんです。宵は気取ってもいないし、カッコつけてもいない。ただ真っすぐで、誰かが困っていたら放っておけなくて、その優しさが無意識ににじみ出る。それを見て周りがざわつく構図が、微笑ましくて、切なくて、愛おしいんです。
少女漫画の王道である「キュンとくる恋愛」をきちんと描きながら、主人公が圧倒的に「かっこいい」という新鮮さ。それでいて学園生活の何気ない日常がていねいに紡がれていて、読後はまるで青春のど真ん中に放り込まれたような余韻が残ります。
既刊8巻、連載中。まだ追いつけるこのタイミングで、宵の世界に触れてほしいんです。きっと、誰かをこんなふうに好きになれたらいいなって思えますから。
巻一覧(発売順)
よくある質問
『うるわしの宵の月』は全何巻?
現在8巻まで刊行中です。