period』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

虐待という暴力のもとで育った少女の日常を、淡々と、しかし確かな筆致で綴った作品である。家庭という密室で起きる理不尽。逃げ場のない恐怖。それでも生きていかねばならない子供の日々。吉野朔実が描くのは、感傷でも告発でもなく、ただそこに「ある」現実だ。

本作は2005年に第8回手塚治虫文化賞新人賞を受賞している。吉野朔実は1990年代から2000年代にかけて、主に青年誌で活動した作家です。『IKKI』という、小学館が当時展開していた実験的な青年誌に連載され、のちに映画化もされた。深い人間ドラマとリアルな描写が持ち味とされる作家が、虐待というテーマにどう向き合ったか。答えは、過度な演出を排し、被害者の視点から日常を積み重ねることでした。セリフの少なさ、間の取り方、表情の機微。読者に委ねられる余白が大きい分、読み手の想像力が試される構成になっている。フランスでも「Période」の題で翻訳され、批評家から評価を得たという事実が、この作品の普遍性を裏付けています。

既刊5巻。重いテーマを扱いながら、説教臭さとは無縁の作品です。

まだ読んでいないあなたへ

手塚治虫文化賞・新人賞。

全5巻完結。

これは「虐待サバイバル」を描いた作品なんです。主人公は理不尽な暴力の中で生き延びなければならない。でも、この作品が稀有なのは、ただ過酷な状況を見せるためにあるんじゃないってこと。人間が極限状態で何を守ろうとするのか、そこに光を当てているんです。

吉野朔実という作家は、徹底的にリアルを描く人でした。学園という日常の中に、誰にも気づかれない地獄が存在する。その二重構造を、感傷に逃げることなく、容赦なく突きつけてくる。読んでいて息が詰まる瞬間が何度もあります。でも目を逸らせないんです。

兄弟という関係性が、この作品の核心です。血のつながりは時に呪いになる。でも同時に、それ以外に頼れるものが何もない時、人はそこにしがみつくしかない。その矛盾を5巻という短い尺の中で、一切の無駄なく描き切っています。

2006年に映画化もされ、海外でも翻訳されている。フランスでは批評家が注目したそうですが、それも頷けます。これは「日本の学園ドラマ」という枠を超えて、人間の尊厳そのものを問う作品なんです。

読後、あなたの中で何かが変わる。そういう強度を持った漫画です。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『period』は全何巻?

全5巻で完結済みです。