『고수』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
武林の名門・火龍門の門主の息子として生まれながら、武術の才に恵まれず「無能」の烙印を押された少年がいた。ある日、彼は祖父が遺した秘伝の書を手にする。そこに記されていたのは、強さではなく「理解」を追求する異端の武術理論。才能なき者が、武の本質を見抜く眼を手に入れたとき、武林の常識は覆される……。
韓国ウェブトゥーン界で圧倒的な支持を集める本作は、武侠というジャンルの文法を知り尽くした上で、その価値観を根底から問い直す。作者Ryu Ki-woonは『ゴッド・オブ・ハイスクール』のような派手なバトル展開とは一線を画し、武術を「理論」として再構築する手法を選んだ。主人公は筋力でも気の量でもなく、相手の技の原理を見抜く「理解力」で戦う。これは一見地味だが、実際には戦闘描写に知的興奮をもたらす装置として機能している。絵コンテにおけるコマ割りと視線誘導の技術も際立っており、縦スクロール形式の利点を最大限に活かした演出は、紙媒体の武侠漫画にはない没入感を生み出しています。
「弱者が知恵で強者を倒す」という王道を、ここまで論理的に、そして痛快に描ききった作品は稀です。武侠に新しい血を求めるなら、今すぐ読むべき一作でしょう。