白龍公爵ペンドラゴン』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

この作品について

異世界転生ものの定番をなぞりながら、独自の切り口を見せるファンタジー作品。前世の記憶を持ったまま、衰退した辺境貴族の嫡子として生まれ変わった主人公ペンドラゴン。彼が目覚めたのは、かつて栄華を誇った白龍公爵家が没落の一途を辿る時代。領地は荒れ、家臣は離反し、家名だけが虚しく残る状況で、彼は前世の知識と冷静な判断力を武器に、一族の再興を目指していく……。

この手の転生貴族ものは、ともすれば主人公の無双ぶりを描くだけに終始しがちだが、本作はそこに政治劇としての厚みを持たせている点が秀逸だ。前世知識のチート要素はあるものの、それだけでは解決できない人間関係の機微や、没落貴族ならではの立場の弱さが丁寧に描かれる。特に、主人公が領地経営に奔走する過程で、古参の家臣たちとの信頼関係を一から築き直していく描写には説得力がある。また、単なる成り上がり物語ではなく、王国内の派閥争いや他領との外交戦といった、より大きな政治的文脈の中に物語が位置づけられているのも見逃せない。作画も安定しており、戦闘シーンと会議シーンのメリハリがしっかりしている。

地道な内政チートと骨太な政治劇、その両方を求める読者には、間違いなく刺さる一作です。

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