『OUT -アウト-』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
井口達也は、西千葉の中学で最強と呼ばれた男だった。だが高校に上がり、周囲のレベルの高さに圧倒され、喧嘩から距離を置こうとしていた。そんな彼の前に現れたのが、殺し屋のような凶気を纏う女子高生・雫。彼女は達也に「強くなりたいか」と問いかける。
みずたまこと氏の前作「ギャングース」で見せた暴力描写の凄みは、この作品でさらに研ぎ澄まされている。何が優れているかといえば、まず暴力の「質量」だ。殴られた者の体が宙を舞い、叩きつけられる音が聞こえてくるような画面作りは、週刊少年チャンピオン系の喧嘩漫画の系譜にありながら独自の迫力を持つ。そして「雫」という存在が物語に異様な緊張をもたらす点も見逃せません。女子高生でありながら暴力の体現者という設定は、単なる奇を衒ったものではなく、少年漫画における「強さ」の概念そのものを問い直すような鋭さがある。達也の葛藤と彼女の圧倒的な暴力が交錯するとき、喧嘩漫画の新しい地平が見えてくるのです。
暴力は美しくない。だが、その醜さを直視する覚悟がこの作品にはあります。その覚悟に、あなたも触れてみてください。