げんしけん』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

大学のサークル棟に佇む「現代視覚文化研究会」、通称「げんしけん」。そこはアニメ、ゲーム、同人誌を愛する学生たちが集う、いわゆるオタクサークルである。新入生の笹原完士は、半ば偶然にこの部室の扉を開く。コスプレに明け暮れる先輩、同人誌即売会に情熱を注ぐ面々、そして一般人を装いながら潜むガチオタク女子――。彼らとの日々は、笹原にとって予想外の「大学生活」となっていく……。

『あさきゆめみし』『青い花』の志村貴子ではない。著者は木尾士目。『アフタヌーン』連載で既刊9巻、第7回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞作だ。2002年から2006年にかけて描かれた本作は、オタク文化を内側から、しかし突き放した視点で描ききった点で評価が高い。過剰な美化も、過度な自虐もなく、ただ淡々と「そこにいる人々」を記録する。部室での無意味な雑談、コミケの混雑、腐女子の葛藤――描かれるのは日常の些細な出来事ばかりだが、そこにこそリアリティがある。キャラクター成長もテーマに挙げられているが、劇的な変化はない。ただ、四年間という時間が、確実に彼らを少しずつ変えていく。

アニメ化、実写映画化もされ、海外でも翻訳出版された本作は、オタク文化を「説明」ではなく「共有」した稀有な作品です。2000年代のサークル棟の空気を、ぜひ追体験してください。

まだ読んでいないあなたへ

2002年、この作品が「アフタヌーン」に登場したとき、誰も予想していなかったんです。

オタクを題材にした漫画が、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞するなんて。

大学のオタクサークル「現代視覚文化研究会」。略して「げんしけん」。ここに集まるのは、アニメやゲームやコスプレを愛する、ごく普通の大学生たちです。でも彼らの日常を描いた9巻は、読み終えると妙に胸が熱くなる。なぜか。

答えは簡単で、この作品は「オタクあるある」を描いているんじゃなくて、「人間」を描いているからなんですよ。コミケでコスプレする先輩も、腐女子の彼女を持つ後輩も、同人誌を描き続ける仲間も、みんな不器用で、迷って、恥ずかしい失敗をして、それでも前に進んでいく。サークル活動という枠の中で、ゆっくりと、でも確実に変わっていくんです。

趣味を隠していた人間が、初めて「好きだ」と声に出す瞬間。自分の作品を他人に見せる怖さと喜び。外見と中身のギャップに悩む日々。そういう場面が、作者の繊細な筆致で丁寧に描かれていて、読んでいるうちに気づくんです。これ、自分の話じゃないかって。

アニメ化も実写映画化もされ、海外でも翻訳されたこの作品。オタク文化への理解を深める作品として評価されているそうですが、本当の魅力はそこじゃない。「好きなものを好きだと言える」ようになるまでの、あの長くて短い大学4年間が、ここには詰まっているんです。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『げんしけん』は全何巻?

全9巻で完結済みです。