『빌런투킬』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
復讐者カサンは、かつて正義を信じた英雄だった。だが世界は彼を裏切り、愛する者たちを奪い去った。絶望の果てに死んだはずの彼が目を覚ますと、そこはすべてが始まる前——英雄として称賛されていた、あの日々。二度目の人生を得たカサンが選んだのは、正義の仮面を被りながら、自分を破滅させた者たちを一人ずつ始末していく道だった。誰が味方で、誰が敵なのか。記憶という絶対的な武器を手に、彼は復讐の舞台へと戻っていく……。
韓国発のダークヒーロー作品が近年量産される中、本作はそのジャンルに新たな切り口を持ち込んだ。タイムリープものの定番である「やり直しによる成長」を一切排除し、主人公の目的を「復讐の完遂」一点に絞り込んだ構成が際立っている。未来を知る者が過去で暗躍するという設定自体は珍しくないが、カサンは英雄の顔をしたまま冷徹に仲間を欺き、敵を追い詰めていく。その過程で明かされる過去の真実と、彼が辿り着く結末の予感が、ページをめくるごとに緊張を高めていく。作画も緻密で、特に表情の演技が秀逸だ。笑顔の裏に宿る殺意を描き分ける技術は、復讐劇というテーマを視覚的に支えています。
正義が悪に堕ちる瞬間を、これほど説得力を持って描いた作品は少ない。カサンの選択に共感するか、恐怖するか——その判断は、あなた自身に委ねられています。