『サンクチュアリ』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
カンボジアの戦場で出会った二人の少年が、日本を変えるため互いに手を取り合う。一人は政治の世界へ、一人は裏社会へ。北条彰は若き代議士として政界に打って出、浅見千秋は極道の世界で組織を駆け上がる。表と裏、二つの道から腐敗した日本社会に風穴を開けようとする彼らの前には、政官財の癒着、派閥抗争、暴力団の抗争が立ちはだかる……。
史村翔と池上遼一のコンビが1990年から『ビッグコミックスペリオール』で連載したこの作品は、政治漫画の金字塔として今なお語り継がれる。池上遼一特有の硬質な線と濃密な陰影が、リアルな政治闘争と暴力の応酬を容赦なく描き出す。選挙戦の駆け引き、国会での論戦、裏金の流れ、組織の論理——描写は徹底的に具体的だ。「日本を変える」という抽象的な理想ではなく、法案一つ通すために何が必要か、議席を取るために何を捨てるかが克明に描かれる。政治とは理想ではなく闘争であり、権力とは奪い取るものだという冷徹な視点が全編を貫く。連載当時の政治状況を反映しながらも、その構造的な問題は現代にも通じるものがある。
理想と現実の狭間で血を流し続ける二人の軌跡を、その目で確かめてください。