アポカリプスの砦』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

この作品について

ウイルスによって人類の大半が死滅し、生き残った者たちも凶暴化した世界。主人公の前田義明は家族を守るため、自宅を要塞化して立てこもる。水も食料も底をつきかける中、近隣の生存者たちとの接触が始まり、やがて義明たちは団地全体を「砦」へと変えていく。だが外には凶暴化した感染者たちが蠢き、内には人間同士の不信と欲望が渦巻く……。

著者の蔵石ユウは『リビドーズ』で性と暴力を生々しく描いてきた作家だが、本作ではその筆致をパンデミック後の世界に向けている。注目すべきは、ゾンビものの定番である「人間vs感染者」の構図を早々に崩し、「人間vs人間」の地獄絵図へとシフトする点だ。スーパーでの略奪、水源の奪い合い、女性への暴力——文明が剥がれ落ちた後に露出する人間の本性を、蔵石は容赦なく描写する。読み進めるほどに「本当の敵は誰なのか」という問いが読者の喉元に突きつけられます。

絶望の中でも家族を守ろうとする主人公の選択が、やがて予想外の方向へ転がっていく。生き延びるためには何を捨て、何を守るべきなのか。その答えを知りたければ、この砦の門を叩くしかありません。

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