テンカウント』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

重度の潔癖症を抱える秘書・黒瀬陸は、ある出来事をきっかけに精神科医・三田に出会う。三田は黒瀬の症状を見抜き、「10段階のステップで恐怖を克服していきましょう」と提案する。最初は単純な課題から始まるが、段階が進むにつれて、黒瀬の心の奥底に眠る過去のトラウマが浮かび上がってくる。医師と患者という関係のなかで、二人の距離は次第に近づいていき……。

『LOVE STAGE!!』で知られる宝井理人が、繊細な心理描写と美麗な作画を武器にBLというジャンルの枠を超えて描いた作品だ。潔癖症という題材を、ただのキャラ設定で終わらせず、フラッシュバックや不安障害といった精神医学的な側面から丁寧に掘り下げている。三田が黒瀬に課す「10のステップ」は、物語の構造そのものとして機能し、読者は段階を追うごとに黒瀬の内面へと深く入り込んでいく。医師と患者という立場の危うさ、心を開くことへの恐怖と渇望――そうした葛藤が、静謐な画面のなかで静かに、しかし確実に描かれていきます。

既刊6巻。日本漫画家協会賞優秀賞を受賞し、シリーズ累計280万部を超え、2021年には実写映画化、2023年にはアニメ化もされた。Dear+誌で連載されたこの作品は、BLファン以外にも広く届いた稀有な一作です。

まだ読んでいないあなたへ

手を洗う回数が、あなたの人生そのものを縛る。

宝井理人『テンカウント』全6巻は、潔癖症を抱えた秘書の城谷が、心療内科医・黒瀬との出会いを通じて、自分の中の「10個の恐怖」と向き合っていく物語なんです。誰にも触れられない。汚れたものに近づけない。その息苦しさを、この作品ほど解像度高く描いた漫画を他に知りません。

ここには「治療する側とされる側」という枠を超えた、もっと深い何かがあるんですよ。黒瀬が城谷に提示する「曝露療法」のステップは、同時に二人の距離が縮まる過程でもあって。恐怖で震える手を、誰かが握ってくれる瞬間の描写は、本当に息が止まります。

心の傷を抱えた人間が、ほんの少しずつ、自分の殻を破っていく姿がこんなに切実に迫ってくるのは、宝井理人の繊細すぎる筆致があるからなんです。表情のひとつ、視線のひとつに、言葉にならない感情が宿っている。

アニメ化も実写映画化もされて、シリーズ累計280万部を超えているのには理由があるんですよ。これは「BL」というジャンルを超えて、人が人を信じることの難しさと尊さを描いた、普遍的な人間ドラマなんです。

触れられない世界で生きてきた人間が、誰かに触れようとする——その一歩が、こんなにも美しく、こんなにも痛い。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『テンカウント』は全何巻?

全6巻で完結済みです。