『地獄星レミナ』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
天文学者の父を持つ女子高生・レミナの名を冠した惑星が、突如として太陽系に接近する。だが「地獄星レミナ」と名付けられたその天体は、ただの惑星ではなかった。太陽を呑み込み、地球へと向かう巨大な生命体。パニックに陥った人類は、惑星に名を与えられたレミナを「災厄の元凶」として迫害し始める。逃げ場を失った少女は、絶望的な逃避行の果てに、何を見るのか……。
伊藤潤二が2005年に「月刊ハロウィン」で発表した中編作品である。『富江』『うずまき』といった連作型ホラーとは異なり、一冊で完結する宇宙規模の恐怖を描いた。本作の真価は、SFホラーとしての設定の奇抜さではなく、人間の醜悪さと宇宙的恐怖を並列させる構造にある。惑星という巨大な脅威に対し、人類は団結するどころか、無力な少女へヒステリックな暴力を向ける。伊藤作品特有のグロテスクな描写は健在だが、それ以上に救いのない人間ドラマが読者の胃を締め付ける。絵の密度も凄まじく、地獄星の触手が都市を蹂躙するシーンの書き込みは圧巻です。
宇宙的恐怖と人間の狂気。二つの絶望が交差する瞬間を、ぜひその目で確かめてください。