Übel Blatt ~ユーベルブラット~』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

この作品について

千年以上続く帝国を脅かす魔の軍勢を討つため、十四人の英雄が選ばれた。だが、帰還したのは七人のみ。彼らは仲間の裏切りによって命を落とした四人を「七英雄」として祀り、自らは栄光に包まれる。しかし、死んだはずの一人、ケーベスは復讐のために蘇った。幼い姿で目覚めた彼は、裏切り者たちが築いた平和な世界で、ただ一人真実を知る者として剣を取る……。

塩野干支郎次が『ヤングガンガン』誌上で描き続けてきた本作は、ダークファンタジーの領域において独自の位置を占める作品だ。『ベルセルク』に代表される剣と魔法の世界観を継承しながらも、三浦建太郎の作品が持つ叙事詩的な重厚さとは異なる、より即物的で冷徹な視点を持ち込んでいる。復讐譚の皮を被りながら、実際には裏切りという行為の背景にある権力構造や、英雄という虚構がいかにして歴史になるかという問いを突きつけてくる。絵柄の洗練度も特筆すべきで、序盤こそ粗さが目立つものの、巻を追うごとに戦闘描写のキレと人物造形の説得力が増していく。特に、敵対者たちにも相応の正義と苦悩を持たせる筆致は、単純な勧善懲悪を許さない深みを物語に与えている。

復讐の果てに何があるのか。その答えを知りたければ、ケーベスと共に歩むしかありません。

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