ブラック・ラグーン』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

この作品について

東南アジアの架空の犯罪都市ロアナプラ。日本の商社マン・岡島緑郎は、会社の機密ディスクを運ぶ任務中に海賊「ラグーン商会」に拉致される。だが会社は彼を見捨て、ディスクと引き換えの交渉すら拒否した。行き場を失った岡島は、二丁拳銃使いのレヴィ、冷徹なリーダー・ダッチ、メカニックのベニーらと共に、裏社会の運び屋として生きる道を選ぶ……。

広江礼威が「月刊サンデーGX」で連載する本作は、00年代クライム・アクションの金字塔である。ジョン・ウー、タランティーノ、ロバート・ロドリゲスら香港・ハリウッドノワールの文脈を咀嚼し、過剰な銃撃戦と映画的演出で「漫画でしか描けない映画」を作り上げた。圧倒的なのは暴力描写のリアリティと様式美の両立です。銃弾一発の重みを描きながら、レヴィの二丁拳銃アクロバットは重力を無視したバレエのよう。さらに重要なのは、単なるガンアクションに終わらない人間ドラマの厚みだ。表社会の善性を信じて生きてきた岡島が、ロアナプラで「正義も法もない世界」の論理に直面し、それでも自分の立ち位置を探し続ける姿は、この作品の静かな核心をなしている。

「日本の常識が通用しない」と頭では分かっていても、実際に正義が無力だと突きつけられる痛みは想像以上です。バイオレンスの向こう側にある、諦念と希望のせめぎ合いを見届けてください。

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