『화이트 블러드』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
吸血鬼が支配する世界で、人間は家畜同然の扱いを受けている。主人公ハヤンは「純血種」と呼ばれる希少な人間で、その血は吸血鬼にとって至高の味わいとされる。ある日、彼女は最上位階級の吸血鬼イハンに買われ、彼の館で暮らすことになるのだが……。
韓国ウェブトゥーンの中でも、吸血鬼ものは飽和状態にあるジャンルだ。だが本作は、ありがちな「運命の番」設定を逆手に取り、徹底した力関係の非対称性を描くことで一線を画している。イハンは冷酷で容赦がない。ハヤンを「餌」として扱いながらも、彼女の中に何かを見出していく過程が、甘いロマンスではなく、むしろ緊張感を孕んだ心理戦として展開される。作画のイムガンヒョクは『殺人鬼の買い物リスト』でも知られるが、ここでは耽美的なビジュアルと暴力描写のコントラストを巧みに使い分け、読者を不穏な世界へ引きずり込む。特筆すべきは、ハヤンが単なる被害者に留まらず、この歪んだ関係性の中で自らの意志を研ぎ澄ませていく様だろう。彼女の眼差しには、絶望と同時に、何かを企む知性が宿っている。
甘さだけでは物足りない、ダークファンタジー好きなら見逃せない一作です。