シャーマンキング』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

この作品について

東京に上京してきた中学生・小山田まん太は、深夜の墓場で幽霊と話す少年・麻倉葉と出会う。葉は霊と交信し、その力を借りて戦う「シャーマン」だった。500年に一度開かれる「シャーマンファイト」——全知全能の力を持つグレートスピリッツと一体化できる最強のシャーマンを決める戦い。そこで頂点に立つため、葉は侍霊・阿弥陀丸とともに、世界中から集まる強敵たちと戦いを繰り広げていく……。

武井宏之の代表作にして、週刊少年ジャンプが「友情・努力・勝利」一辺倒だった90年代末に異彩を放った作品である。主人公の葉は「楽に生きたい」と公言し、修行を嫌がり、敵を倒すより仲間にすることを優先する。この脱力系主人公は当時のジャンプでは異端だったが、むしろそのスタンスこそが物語の核心だった。葉の「なんとかなる」という姿勢は、諦めでも無責任でもなく、他者への信頼と覚悟の裏返しなのです。シャーマンファイトという設定も秀逸で、霊という「死者の記憶」を力に変える戦闘システムは、キャラクターの過去と現在を自然に接続させる。阿弥陀丸、ホロホロ、チョコラブ——仲間たちはそれぞれの死者と向き合い、過去を乗り越えて前へ進む。バトル漫画でありながら、喪失と再生の物語としても機能している点が本作の深みです。

連載終了から20年を経て完全版が刊行され、未完だった物語もついに完結しました。今読めば、葉の「楽に生きる」哲学が、現代にこそ響くメッセージだと気づくはずです。

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