乙嫁語り』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

この作品について

19世紀、中央アジアの遊牧民が暮らす土地。20歳の娘アミルは、12歳の少年カルルクのもとへ嫁いでくる。8歳の年齢差を持つ夫婦の暮らしが、弓術に長けた花嫁と戸惑う少年夫の姿を軸に、大家族の日常とともに描かれていく。遊牧民の結婚、家族の営み、そして彼らを取り巻く時代の波……。

『エマ』『シャーリー』で19世紀ヴィクトリア朝イングランドを描いた森薫が、今度は中央アジアへと舞台を移した。Fellows!誌で2011年から連載が続く本作は、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を二度受賞し、欧米各国でも翻訳されている。特筆すべきはその圧倒的な作画密度です。刺繍を施した民族衣装、細密に描き込まれた装飾品、遊牧民の天幕や調度品——ひとコマひとコマが資料的価値を持つほどの緻密さで、しかしそれが説明的にならず、登場人物たちの生活に自然に溶け込んでいる。歴史ロマンスでありながら、日々の食事や家事、弓の稽古といったスライス・オブ・ライフの要素が豊かに織り込まれ、読者は異文化の暮らしをただ眺めるのではなく、その内側に入り込んでいく感覚を味わえます。

既刊15巻、まだ旅は続いています。遠い時代、遠い土地の物語が、これほど親密に感じられる作品は稀でしょう。

まだ読んでいないあなたへ

19世紀、中央アジア。

20歳の花嫁が12歳の夫に嫁いでくる。

年の差婚というだけじゃないんです。遊牧民の暮らしを描く圧倒的な画力と、そこに息づく人々の体温が、この作品の本質なんですよ。著者は『エマ』でヴィクトリア朝イギリスを描き切った森薫。今度の舞台は、教科書に載らない草原の民の日常です。

アミルという花嫁は弓の名手で、夫カルルクを守るために矢を射る。でもそれ以上に、彼女が刺繍をする指先、家族のために羊を料理する手つき、ふとした瞬間に見せる表情──その全てが、生きている人間の手触りなんです。

驚くのは、この作品が「結婚」を軸に据えながら、実は家族、遊牧、生業、信仰といった暮らしの全景を見せていること。大家族の中で繰り広げられる何気ない会話、季節ごとに移動する遊牧民の知恵、布や道具の細密な描写。ページをめくるたびに、まるで自分が19世紀の中央アジアで暮らしているような錯覚に陥ります。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を二度受賞し、世界各国で翻訳されている理由がわかるんです。言葉も文化も違う人々の暮らしを、これほど温かく、これほど美しく描ける作家は他にいません。

既刊15巻。まだ物語は続いています。草原を渡る風の音が聞こえてくる、そんな漫画です。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『乙嫁語り』は全何巻?

現在15巻まで刊行中です。