新世紀エヴァンゲリオン』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

この作品について

西暦2015年、突如現れた謎の生命体「使徒」によって人類は存亡の危機に瀕していた。国連直属の特務機関NERV(ネルフ)は、使徒に対抗できる唯一の兵器「エヴァンゲリオン」を開発。だが、その操縦者には限られた適格者しかなれない。14歳の少年・碇シンジは、父である司令官・ゲンドウの命令で初号機のパイロットとして戦場に立たされることに……。

貞本義行が庵野秀明監督のアニメ版と並行して連載した本作は、単なるコミカライズの枠を超えた存在だ。アニメ版が90年代後半のオタク文化に与えた衝撃は言うまでもないが、貞本版は独自の構成と心理描写によって「もう一つのエヴァンゲリオン」を成立させている。特筆すべきは、キャラクターデザイナーでもある貞本の画力です。線の強弱で表現される繊細な表情、戦闘シーンにおける重量感のある構図は、ロボットものでもセカイ系でもない、「少年少女の内面を描くSF作品」としての本質を際立たせる。アニメ版の難解な展開を整理しつつ、シンジやアスカ、レイといった登場人物たちの葛藤をより丁寧に掘り下げた結果、連載開始から完結まで約20年を要した大作となりました。角川書店「月刊少年エース」での長期連載を経て、全14巻という形で結実したこの物語は、アニメ版とは異なる着地点を用意している。

アニメを観た人にも、まだエヴァに触れていない人にも、この漫画版は新たな入口となるでしょう。貞本義行だからこそ描けた、もう一つの「人類補完計画」がここにあります。

まだ読んでいないあなたへ

14歳に、世界の命運を託す。

人類を襲う謎の敵と戦うため、選ばれた少年少女たちは「エヴァンゲリオン」と呼ばれる巨大な人型兵器に乗り込むんです。でもこの物語、いわゆるロボットアニメの枠には全く収まらない。なぜなら、パイロットたちは戦うたびに精神をすり減らし、大人たちの思惑に翻弄され、誰も彼もが傷を抱えて生きているから。主人公の碇シンジは父に認められたくて戦い、綾波レイは自分が何者かも分からないまま命令に従い、アスカは誰よりも強がりながら内心では孤独に震えている。戦闘シーンの迫力もすごいんですが、本当に心を掴まれるのは戦いの合間に浮かび上がる、彼らの痛々しいまでに生々しい人間関係なんです。

読み進めるほどに、物語は予想もしない方向へ加速していきます。敵の正体、エヴァの真実、登場人物それぞれが抱える秘密が明かされるたび、それまで見ていた世界の意味が根底から揺さぶられる。ある瞬間を境に、全てが別の相貌を見せ始めるんです。

この作品が20年以上語り継がれているのは、派手な設定や謎解きの面白さだけじゃない。誰もが一度は感じたことのある「他者との距離」「自分の存在意義」「逃げ出したい現実」といった普遍的な問いを、ここまで容赦なく、ここまで真正面から描いた作品は他にないからなんです。

読後、あなたは必ず誰かとこの物語について語りたくなります。それほどまでに、心の深いところを揺さぶられるはずです。

巻一覧(発売順)