『DEATH NOTE 特別読切』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
死神リュークが人間界に一冊のノートを落とす。拾ったのは、天才高校生・夜神月ではなく、小学生の田中実。名前を書いた人間が死ぬ死神のノートを手にした実は、「世界を救う」ために行動を開始する。しかし彼の正義は、大人たちの思惑と交錯し、やがて想像を超えた代償を突きつけられる。子供が持つには重すぎる力は、どこへ向かうのか……。
小畑健と大場つぐみが本編完結から11年後に発表したこの特別読切は、死神のノートという設定の可能性を別の角度から掘り下げた作品だ。本編の月が「新世界の神」を目指したのに対し、実は純粋な善意で動く。だがその純粋さゆえに、彼は大人たちに利用され、自らの意思とは無関係に巨大な事件の渦中に放り込まれていく。小畑健の緻密な作画は健在で、実の無垢な表情と、周囲の大人たちの打算的な表情の対比が際立つ。本編とは異なる「子供」という主人公の設定が、デスノートという道具の恐ろしさを別の形で浮き彫りにしている。
本編を知る読者には新たな視点を、未読の読者には完結した一編として楽しめる構成です。87ページの読切でありながら、本編に匹敵する緊張感と余韻を残します。
まだ読んでいないあなたへ
13年ぶりに、あの二人が帰ってきました。
デスノートという絶対的な力を持つ者と、それを追う天才。世界を震撼させた二人の頭脳戦から十数年、作者たちが「今」描くべきものとして選んだのは、現代社会そのものでした。SNSが支配し、真実が曖昧になり、誰もが正義を叫ぶこの時代に、もしデスノートが現れたら——その答えが、たった87ページに凝縮されているんです。
驚くべきは、本編を読んでいなくても完全に独立して楽しめる構成になっていること。新キャラクターの葛藤、現代ならではのトリック、そして読者の予想を次々と裏切る展開。ページをめくる手が止まらないあの感覚が、確かに蘇ります。
でも本当に震えるのは、ラストなんです。デスノートという究極の力を前にして、人は何を選ぶのか。その答えに、あなたは何を思うでしょうか。正義とは、悪とは、そして人間とは何なのか——読み終えた後、しばらく言葉が出なくなります。
かつて夢中になった人も、名前しか知らない人も、この87ページだけは読んでほしい。これは続編じゃなくて、デスノートというテーマの「完成形」なんです。