『亜人』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
交通事故で轢かれた高校生・永井圭は、その瞬間「死なない」ことで自分が亜人だと発覚する。亜人とは、死んでも即座に蘇生する不死の新人類であり、世界で数十体しか確認されていない存在だ。しかし亜人は人間社会において「貴重な実験体」として扱われ、捕獲されれば無限に殺され続ける運命が待っている。圭は逃亡を開始するが、同じ亜人でありながらテロリストと化した佐藤という男が、人間社会への宣戦布告を始める……。
桜井画門が「good!アフタヌーン」で連載したこの作品は、不死というSF設定を、徹底的にサスペンスとアクションへ昇華させた傑作である。亜人が持つ「IBM(黒い幽霊)」という戦闘能力、リセットボタンとして機能する「自殺→蘇生」のギミック、そして何より主人公・圭の冷徹なまでに合理的な思考回路が、この漫画を「バトル漫画」の枠に収まらない異色の存在にしている。桜井の前作「AJIN」の画力は本作で更に研ぎ澄まされ、特に佐藤のキャラクター造形は狂気と余裕が同居する恐怖の具現だ。
不死であることが「最強」ではなく「最悪」になる物語を、今すぐ体験してください。
まだ読んでいないあなたへ
死なない人間を、どう倒すか。
亜人というのは、死んでも生き返る人間のことです。交通事故で轢かれて即死したはずの高校生・永井圭が、数秒後に何事もなかったように立ち上がった瞬間、彼の人生は終わりました。日本に数十人しかいない超希少生物として、国家に、研究者に、そして同じ亜人たちに狙われる存在になったんです。
この漫画が恐ろしいのは、「死なない」という設定を徹底的に武器として、道具として、戦術として使い倒すところなんですよ。ビルから飛び降りて骨を砕いて侵入経路を作る。銃で頭を撃ち抜いて記憶と疲労をリセットする。相手の亜人を細切れにして生き埋めにする。痛みも恐怖も全部計算に入れて、勝つために何でもやる。バトル漫画の常識が全部ひっくり返るんです。
主人公の永井圭は、正義の味方でも熱血漢でもありません。冷徹なまでに合理的で、感情を排して最適解だけを選び続ける人間です。でもだからこそ、彼が時折見せる人間らしい選択が、驚くほど心を揺さぶってくるんです。一方で敵対する亜人・佐藤は、飄々としながらもテロリストとして国家を相手に堂々と戦争を仕掛ける。この二人の頭脳戦と心理戦が、ページをめくる手を止めさせません。
絵も独特で、3DCGをベースにした作画は最初こそ戸惑うかもしれませんが、この硬質で無機質な画面が、亜人という存在の異質さを完璧に表現しているんです。アクションシーンの見せ方も映画的で、特に銃撃戦の迫力は他の漫画では味わえません。
全17巻で完結済み。一気読みすると、次の日の仕事に支障が出るので覚悟してください。