『デッドマン・ワンダーランド』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ
この作品について
巨大地震によって海に沈んだ東京。その跡地に建てられた完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」に、無実の罪で収監された中学生・丸太五月がいる。クラスメイト全員を惨殺した「赤い男」の罪を着せられた彼は、囚人たちが見世物として戦う異常な監獄で、自らの血を武器に変える能力に目覚める。真犯人を追い、生き延びるため、丸太は血みどろの戦いに身を投じていく……。
角川書店「月刊少年エース」で連載された本作は、片岡人生と近藤一馬のタッグによるダークファンタジーだ。片岡人生は『エウレカセブン』のコミカライズでも知られるが、本作ではオリジナル作品として、理不尽な暴力と少年の無垢さが衝突する世界を容赦なく描き切った。監獄という密室、血液を代価とする能力バトル、遊園地と処刑場が同居する異様な舞台設定。これらの要素が単なるグロテスクな見世物に堕さないのは、丸太の「無実の証明」という一本筋の通った動機があるからだ。バトル漫画でありながら、司法制度の欺瞞や大衆の残酷さへの批評性を帯びている点で、『GANTZ』や『進撃の巨人』以前のダークな時代の空気を色濃く残している。過激な表現と抑制されたストーリーテリングのバランスが、読者を物語の核心へと引き寄せます。
無実の少年が血と絶望の監獄で戦う姿は、残酷でありながら確かに美しい。まだ読んでいないなら、今すぐ手に取るべき一冊です。
まだ読んでいないあなたへ
無実の罪で死刑囚になったら、あなたは何ができますか。
主人公の丸太五月は、ある日突然クラスメイト全員を殺した犯人に仕立て上げられ、日本唯一の完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」に収監されるんです。この刑務所、表向きは観光客が見学できるテーマパーク。でも裏では囚人たちが命がけのゲームに参加させられ、勝てば報酬、負ければ文字通り体の一部を失う。そんな地獄で五月は生き延びなければならない。しかも彼には、自分の血を自在に操る謎の能力が目覚めてしまっていて。
この作品、絶望の描き方が尋常じゃないんですよ。理不尽な暴力、いつ死ぬか分からない恐怖、誰も信じられない孤独。ページをめくるたびに「これ以上どう落ちるんだ」って思うような状況が次々と襲いかかる。でもそこに希望の光が差し込む瞬間があって、その光がどれほど儚くて、どれほど美しいか。
バトルシーンも凄まじい。血を武器にするという設定だからこそ、戦うほど自分も消耗していく。限界との闘いなんです。誰かのために戦う者、復讐に生きる者、ただ生き延びたい者、それぞれの背負ったものが血の色に滲み出る。
そして物語が進むにつれて明らかになる真相。なぜ五月がこんな目に遭ったのか、デッドマン・ワンダーランドの本当の目的は何なのか。全ての謎が繋がったとき、あなたは最初のページに戻りたくなります。
極限状態で人間は何を選ぶのか。絶望の先に何があるのか。その答えを、五月と一緒に探してみてください。