ホムンクルス』の最新刊・次巻発売日・全巻情報まとめ

次巻発売情報

このシリーズは完結済みです

この作品について

車上生活を送る名越進は、新宿の公園に停めた高級車の中で眠る日々を送っていた。ホームレスと高級車という二つの世界の狭間で宙ぶらりんの存在となった男のもとに、奇妙な医学生が現れる。報酬70万円で頭蓋骨に穴を開ける「トレパネーション手術」の被験者にならないかという申し出。手術を受けた名越の左目には、やがて人間の心の歪みが異形の姿として映り込むようになる……。

『ビッグコミックスピリッツ』で2003年から2011年まで連載された本作は、第10回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞した山本英夫の代表作だ。人間の内面を視覚化するという大胆な設定を軸に、現代社会の孤独と疎外を抉り出していく。名越が目にする「ホムンクルス」は、単なるホラー演出ではない。整形依存の女性、自己愛に囚われた男、トラウマを抱えた人々――彼らの心に巣食う闇が、グロテスクな造形として立ち現れる。山本英夫は心理描写を怪物のビジュアルに変換することで、言葉では語り尽くせない人間の複雑さを描ききった。既刊15巻を通じて、観察者だった名越自身もまた、自らの内面と対峙せざるを得なくなっていく構造は見事である。

他者の心を覗く能力は、果たして祝福か呪いか。その答えを確かめたいなら、この作品を手に取るしかありません。

まだ読んでいないあなたへ

頭蓋骨に穴を開けると、人の心が見えるようになる。

そう聞いたら、あなたは笑うでしょうか。それとも背筋が凍るでしょうか。この漫画を読み終わったとき、笑えなくなっているはずなんです。『ホムンクルス』既刊15巻は、ある男が本当にその手術を受けてしまう物語です。そして彼の左目に映り始めるのは、人の姿をした"何か"。美しい女性の顔が腐った肉塊に見え、誰かの頭部が巨大な赤ん坊になり、別の誰かは体中がガラスでできている——それは幻覚なのか、それとも人間の心の奥底が視覚化されたものなのか。

この作品が恐ろしいのは、グロテスクな映像そのものじゃないんです。見えてしまった"真実"を前に、主人公も読者も「見ないふりをして生きてきた何か」を突きつけられる。誰もが心の奥に隠している傷や歪み、本当の顔——それを正視することの痛みが、ページをめくるたびに胸に刺さってくるんです。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞したこの作品は、ホラーでありミステリーであり、同時に誰よりも"人間"を描いた心理劇なんです。主人公は高級車で寝泊まりしながら、ホームレスと隣り合わせに生きる男。なぜ彼がそんな生き方を選んだのか、なぜ危険な手術を受け入れたのか——その答えを知ったとき、あなたは自分自身の生き方を問い直すことになるかもしれません。

ビッグコミックスピリッツで2003年から2011年まで連載され、映画化もされた本作。読後、鏡を見るのが怖くなるかもしれない。でもそれは、あなたが本当の自分と向き合い始めた証拠なんです。

巻一覧(発売順)

よくある質問

『ホムンクルス』は全何巻?

全15巻で完結済みです。